65 決別
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
う仲になっていた。なおまる子の誕生日会にも誘われていたが、ひろ子の誕生日会と被っていたので、まる子には行けないかもしれないと言った。 本当はまる子の方に行きたいという気持ちも持ちながらたまえはひろ子の家へ向かった。ひろ子は自分のクラスの女子と友達を誘い、たまえに紹介していた。しかし、ひろ子は自分以上にその新しい友達と仲が良さそうにしていてたまえは場違いに感じた。ひろ子は新しくできた友達と談笑してついていけず、自分は蚊帳の外だと感じた。そして、急にとても大事な用事を思い出したと言って途中で抜け出した。もうひろ子は親友ではない、同じクラスのまる子こそが今の親友だと思い、まる子の家へ道に迷いながらも必死に向かった。
それ以降、たまえはひろ子と疎遠となった。ひろ子とは進級しても同じクラスになることはなかった。またすれ違っても声を掛けられなかった。目も合わせられなかった。
たまえはバレーの練習のため公園へと向かった。
男子は紅白戦を行っていた。藤木は途中から小杉と交代して出場していた。杉山がドリブルして近づいてくる。シュートを放つと、藤木はボールへ向かって懸命にジャンプした。そして、懸命にキャッチした。
(取った・・・!よし、この調子なら本郷君のシュートを止められるかも・・・!!)
そして、そのボールを長山に投げて渡した。
紅白戦が終わり、皆帰ることになった。ケン太が皆に呼び掛ける。
「みんな、これまでの練習で連携もできてるし、それぞれも段々と上手くなって形になってきたよ!その成果を明日見せてやるぞ!」
「おー!!」
こうして解散した。藤木は永沢、山根と共に帰った。
「藤木君、杉山君のシュート止められるなんて凄いよ!」
「え?いやあ・・・」
藤木は山根に褒められて照れた。
「藤木君、君肝心の試合で空回りしないように気を付けろよ・・・」
永沢はその場の空気を変えてしまうような言い方で藤木に忠告した。
「わ、わかったよ・・・」
藤木は永沢にビクビクしながら答えた。
(でも僕が活躍すれば、きっと笹山さんもリリィもカッコいいなんて思ってくれるかな・・・)
藤木は笹山とリリィから活躍した自分がちやほやされる所を妄想した。
「藤木君、急に嬉しそうな顔してるね」
「さあ、またリリィや笹山さんの事でも考えてるんだろ」
山根と永沢の不審に思う感じも気にせず、藤木は意気揚々とした表情で帰るのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ