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ヘタリア大帝国
6部分:TURN1 殿軍その六
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るとその瞬間にだ。
 秋山が咎める顔でだ。東郷に言ってきたのだった。
「あの、司令」
「んっ、何だ?」
「祖国様にあの様な口調は」
「ははは、口調の問題じゃないさ」
「そうではないというのですか」
「そう、俺はこう見ても祖国さんは大事に思ってるんだ」
 表情は変わらない。だがそれでもだ。
 その目の輝きは真面目なものでだ。その目でこう言うのだった。
「祖国を愛さない奴はそれだけで何かおかしいだろ」
「他ならない自分の祖国ですからね」
「最近いるな。共有主義者な」
「はい、ソビエトに影響された」
「あの連中は危険だ」
「祖国様も帝も不要と言っていますね」
「貧富の差をなくす、一見して素晴らしい思想だ」
 だがそれでもだとだ。東郷は言うのである。

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