54部分:TURN5 中帝国その十一
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う。
「絶対に無理ですから」
「ああ、それは俺も自覚してるさ」
「誰も参謀には推薦しませんし」
田中の性格も資質も誰もがわかっているのだ。
「ですからです」
「ああ、じゃあ艦隊司令としてだな」
「今のまま。そこに慎重さを加えればです」
「よりいいんだな」
「ですから頑張って下さい」
久重は右の前足をその彼に向けながら話す。
「私これでも田中さん嫌いじゃないですから」
「ああ、そうなのか」
「田中さんは裏表ないですから」
「そういうの大嫌いなんだよ」
「だからです。頑張って下さいね」
「慎重さか。難しいな」
田中はこのことには首を捻る。とにかく今の彼にはそうしたことは難しかった。だがそれでもだ。久重の言葉はその頭の中に入れはした。そのうえで北京に向かうのだった。
TURN5 完
2012・2・17
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