第15話 大将昇進と前線外交 ターン13〜15
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が全軍で襲ってくれば、
東郷長官と言えども未だ第一世代艦が半数以上を占める日本海軍の戦力で勝つことは不可能に近いだろう。
若草会は戦争で儲けるために予め結果の決まっている大統領選挙というお祭り騒ぎを名目に
太平洋艦隊をハワイ防衛に専念させている。つまり本気になればいつでも勝てると舐められているのだ。
ガメリカ、エイリスの国民にとってはアジア・オセアニア星海域の植民地軍の敗戦など宇宙辺境の話でしかない。
にもかかわらず惑星日本では連日の戦勝によりお祭り騒ぎになっているらしい。
世界日本化計画の方も帝ちゃんの真意とは裏腹に内容が曲解されて、
帝の威光のもとで神国日本が欧米諸国から植民地を開放し八紘一宇うんぬんかんぬんとか……
街宣活動を繰り返す“自称”愛国者達が幅を利かせているそうだ。
秩序と規律が制服を着た人の台詞ではないが「全く、困ったもんだ」と愚痴を言いたくなる。
平良英知(タイラエイチ)少将が療養から復帰した。
別に某無責任な艦長ではなく、超右派として知られる青年将校だ。
艦隊提督としての手腕は東郷長官も認めるということで、
軍内の極右派閥からの圧力もあり新設の正規艦隊である第七艦隊の提督として
東郷長官率いる太平洋艦隊の指揮下に配属された。
見た目も性格も陰湿陰険な野郎だし南方艦隊としてはノータッチだ。
平良少将率いる第七艦隊は海軍の極右派閥の旗頭となっている。
彼らは帝が推進する世界日本化計画の潜在的な不穏分子だ。
一か所に集めておけば監視もしやすい。バカが集まればバカが増すという蟲毒の法則もある。
最終的にクーデターを誘発させて一括処分してしまえば良いと考えている。
東郷長官には言ってないけど原作ゲーム通り放置しとけばそうなるはずだ。
ここで現在の日本海軍の戦力を具体的な数字で表現したいと思う。
まずは満州会戦だが実は正規艦隊の全戦力が参戦した一大海戦だった。
内訳は戦艦8隻、巡洋艦17隻、駆逐艦37隻である。
そして損害が戦艦6隻、巡洋艦10隻、駆逐艦28隻、他各種補助艦艇が8隻である。
修理困難な大破もしくは撃沈である。
敗戦後に残った海軍の戦艦は長門と三笠(中破)の二隻しかなかったのである。
その後に正規艦隊が第一艦隊から第六艦隊に再編されたが、
内実は正規艦隊と誇れるような艦隊編成ではなかったことが分かるだろう。
人的被害も尋常ではなく理由は大きく二つあって……
一つ目は旧式艦の脱出ポッドや避難艇が点検不備などにより動作しなかったこと。
日本海軍は敗北して艦船を捨てて逃げるのは恥という文化があって……、
艦艇のダメージコントロールに対する意識が他先進国に比べて薄い。
この点は軍令部総長に就任してから改めるようにしており、
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