第14話 ドクツ海軍大学校時代 Ev04
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せて売り出せば(ファンシズムの)選挙に当選するのは間違いないわね。
いや別に無理に女装させなくてもプロデュース次第では女性ファンを対象に……
最初は女装させて……後からカミングアウトさせて男性アイドルとして……ブツブツ」
「お〜い、ゲッベルス?」
「……はっ、れ、レーティアいつの間に? 何か用事?」
「いや、今来たところだ。先ほど日本の軍令部から連絡があってな。伏見空と話してたところだ」
「え、アキ・フシミと?」
「ああ。デーニッツの報告書も事象の一面に過ぎないからな。
情報は多角的に集めて分析する必要がある。久々に実のある意見交換が他人とできた」
「随分と楽しそうね?(互いに似た者同士だしシンパシーを感じるのかしら?)」
「ああ。やはり論文に表現された知性は嘘をつかないから良いな。
論文と同じく実際に話してみても伏見は論理的であり、
こちらから詳しく問いただしても緻密な答えが変えてくる。
何よりも数値のデータだけでなく図解も交えて説明されて分かり易かった」
「(たしかに“天才”であるレーティアの話題についていける知性の持ち主は少ないのよね……)
心配してたデーニッツのことは?」
「ああ。ちゃんと話をしたさ。職務に対しては全く心配してないがな。生活の様子も聞けた。
伏見もドクツ留学の際には慣れれぬ異国で淋しい想いをしたそうだから気を配ってくれてるそうだ。
最初は食堂でポツンと一人で食事を取ってたそうだが、今は他の女性士官と一緒に食事をしてるそうだ」
「そう。それなら良かったわね」
「デーニッツの報告書には自分自身や伏見については何も書かれてなかったからな。
海軍長官の東郷毅がイスパニア人のような女たらしで危険な人物だが、
それ以外は男女ともに紳士的に接してきて話に熱心に耳を傾けてくれるとあるだけだったからな」
「ゲナウ、そのことならロンメル提督から聞いたんだけど……(かくかくしかじか)」
「……なるほど。伏見も何故かデーニッツに避けられてるみたいでと言ってはいたが、そうだったのか」
「(やっぱり本人は自覚はなかったのね)……どうするのレーティア?」
「伏見に悪気はなかったんだろ? お互いに昔のことは水に流した方がいい。
伏見にもデーニッツのことを伝えるし、デーニッツにも伏見のことを伝える。
誤解したまま避け合うのは合理的ではなく不毛だからな」
「……レーティアらしいわね。レーティアからデーニッツに連絡をするなら問題はないでしょう」
「ナチュアリッヒ! それに伏見は想像してたよりずっと面白い人物だったよ。
いつかはドクツに招待して私自ら街を案内するという話になった」
「
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