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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第645話】
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いう乙女心もある。


「ヒルトくんのバカ……。 ……わ、私から送ってもいいけど……むぅ」


 それはそれでイニシアチブを取れないと思うと面白くない。

 複雑な乙女心……と。


「……この思い、届ける先は、貴方へと。 ……よし!」


 イニシアチブは取れないが、楯無は自分から送ることを決意して早速携帯端末を手に取り、自撮りしてそれをヒルトの携帯に送信するのだった。

 昼、昼食を食べてる俺に携帯のメロディが鳴り響く。

 誰かと思い、携帯を取り出すと隣で食べていた箒が興味があったのかチラッと俺を見た。


「……誰からの連絡なのだ?」

「ん? 楯無さんからだよ」

「……むぅ」


 箒はよくよく気付くとヒルトのメアドも番号も何も知らない――それは仕方無い、最近までヒルトを嫌っていたのは事実なのだから。

 紅椿が反応しなくなった時のきっかけからヒルトとは和解し、箒自身ももう少し仲良くなれたらと思わずにはいられない。

 だが――これまで行ってきた無礼な態度で嫌われていないかの不安の方が勝っている。

 勿論ヒルト自身はもう嫌っているとかの感情はない、無下にされてた頃は流石に色々思うところはあったが全部過去の話である。

 再度チラッとヒルトを見る箒――表情を伺うと僅かににやけていた。

 内容は何だろう――気にはなるが、それは流石に見るわけにはいかなかった。

 因みに内容はというと……。


 お疲れ様ヒルトくん。
 修学旅行一日目はどうだったかしら?
 IS学園の方は平穏無事で、生徒会も滞りなく実務をこなしています。
 それと、今朝校舎に行く途中で親猫と子猫三匹が仲良く散歩してるのを見かけたわ。
 ヒルトくんが呼んでたにゃん太郎とその子供かしら?
 それじゃあまた修学旅行楽しみなさい、連絡は可能な時で構わないから。
 あ、後、送った私の自撮り変じゃないかしら……?


 添付されていた画像には楯無の自撮り画像が写っていた。

 本来なら彼女もこんな自撮りはしないのだが、そこはやはり忘れられてないかという複雑な乙女心による結果だろう。

 無論変な所はヒルトから見ても無かったのは言うまでもない。

 未だに携帯を見て返信をしているヒルトに、箒は少しは私にも構ってほしい。

 そんな視線を投げ掛けるのだが、それがヒルトに届いたのか返信を終えたヒルトと視線が合った。


「ん? どうしたんだ?」

「!? べ、別に何でもないぞ! それよりも早く食べるのだ!」


 視線が合った事への照れ隠しなのか箒は直ぐに残った食事を食べ始めた。

 また場所は戻って学園生徒会室、書類に判子を押していると携帯から受信メロディが
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