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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第645話】
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前までは彼氏候補だったのに気付いたら彼氏に――。
目尻を吊り上げて迫る女子――これ見よがしに胸を押し付けたり柔肌に触れたりと色々美味しい中、ラウラは雑念を払うように瞼を閉じて真っ直ぐ反対側の石へと向かう。
「あ、ラウラ! ちょい右だよ!」
「違い違う! 左左!」
何と俺への追求を他所にラウラの誘導という名の妨害を始めた一同――。
俺は改めて思う、女の子って怖いなぁ……と。
それからも様々な子がチャレンジするが、妨害もあってか誰一人たどり着かなかった。
「にゃぅ」
「ん? どうしたにゃん次郎?」
俺と行動を共にしていたにゃん次郎が小さく鳴き声を鳴らし、目を閉じて何と反対側の石へと歩き始めた。
猫の感覚は抜群故か、ただ一匹静かに渡りきる。
「わっ、スゴいスゴい! あの猫ちゃん渡りきったよ!」
「やん、にゃん次郎超可愛いP」
「おいでおいで! お姉さんが撫でてあげる!」
愛らしさ振り撒くにゃん次郎だが彼女たちをすり抜け、俺に近付くとその場で屈み、腕伝いににゃん次郎は肩に乗った。
「ヒルトくん良いなぁ、猫ちゃんに好かれて」
「おー? ヒルトは動物に好かれるんだなー」
「へぇ、やっぱヒルトって優しいから好かれるのかな?」
夜竹さゆか、玲、理央と反応するのだが俺個人は特に何かをしてるわけではないのだが――。
そんなこんなで午前は過ぎていく一方で京都の一画で一夏はファンに囲まれていた。
昨日の映画出演なうの呟きによって京都に一夏が――というよりもIS学園生徒が京都に居るのは明白だった。
「キャーッ! 一夏くーん!」
「握手してくださーい!」
「サインくださーい!」
「ツーショットおねがーい!」
律儀に応じる一夏はいつものように呟く。
「俺ってそんなに有名なのか」
無論有名である、姉は初代ブリュンヒルデの織斑千冬――その弟が男でIS操縦が可能なのだから。
世界初の男の操縦者は有坂ヒルトだが、ニュースの偏向報道によって一夏は今なおヒルトより人気は高い。
勿論最近ヒルトの評価も上がってきている――学園代表候補生になったのもそうだが、専用機持ち全員に勝利した事実が報道されたのもある。
とはいえ、未だに懐疑的な者も無数に居るため、何かがあればその評価は崩れるのだが……。
場所はまた移り、IS学園生徒会室。
更識楯無はブスッと膨れっ面でペンを回していた。
というのも昨夜、遂にヒルトからメールが無かったからだ。
勿論修学旅行中なのは知っているのだが、それでも少しは彼とメールしたり電話したりと
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