暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第645話】
[1/7]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 バスで移動し、次にやって来たのは地主神社。

 自由行動中の大半の生徒は此処が目的だとかで俺もやって来た。


「地主神社って何があるんだ静寐?」

「え!? え、えっと……その……」


 口ごもる静寐を見た俺は小さく首を傾げるといつの間にか左側に居たナギが覗き込む様に見上げてくる。

 艶やかな黒髪のロングヘアーが風に靡いていた。


「ヒルトくん、ここには恋占いの石っていうのがあるんだよ」

「恋占いの石?」


 聞き返すと今度は前を歩いていたシャルが振り向き答えた――丈の短いスカートが小さく舞う。

 眼福なのだが、やはり周りの目がシャルに向かうのは俺としては面白くなかった。


「恋占いの石はね、片方の石から反対側の石までの目を閉じたまま歩くことが出来たら恋の願いが叶うって京都案内に書いてたよ♪」

「ふむ。 ならば我が嫁との仲を磐石にするためにも私は歩かなければならないな!」


 シャルの隣のラウラが鼻息荒くそう告げた――成る程、だから学園女子の大半がここ目当てだったのか。

 地主神社に入ると既にIS学園生徒の大半が其処に居た。

 居ない子を探す方が大変だと思っていると一人、一人とチャレンジしては反対側の石から外れて歩くという結末を何度も見せられる。

 俺は思う――そこまでして恋の願いを叶えたい相手がいるのかと。


「ヒルトくんはチャレンジしないの?」

「俺? 恋の願い云々叶えたら何だか刺される気がする……」


 さっきもそうだが、俺自身行動が大胆になってきている――命を狙われたあの時、あれがきっかけで性に関するリミッターが外れているのが自分でも分かっていた。

 正直学園の子全員とても魅力的だ、これで大半の子が彼氏居ないというのが信じられない。

 それを言えば刀奈もそうなんだが――まあ彼女の場合は色んな事が出来すぎるが故に敬遠されてたかもしれない。

 そんな事を考えているとラウラの出番がやって来た。

 俺の方に振り向くとラウラは――。


「ヒルト! 無事に渡りきれたら私一筋で愛してもらうからな!」


 そんなラウラの高らかな宣言に反応する生徒一同。


「そ、そんなのダメだよ! ヒルトくんはボーデヴィッヒさんだけが独り占めして良いわけじゃないんだから!」

「そ、そうだよラウラ。 ……僕だって……独り占めしたいのに……」

「えー!? エミリアだってヒルトくん独り占めしたいーっ! それに、エミリアの彼氏何だからラウラに渡さないもーん!」

「ちょ、ちょっとヒルトくん!? 今のエミリアの発言は本当なの!?」


 ラウラの独り占め宣言からエミリアの彼氏宣言で砲口が俺へと向けられた。
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ