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衛宮士郎の新たなる道
第10話 魅せられる英雄
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ん!」
 「これはいけないネ」

 3人共クラウディオに駆け寄ってから傷の具合を見て、或いはシーマや弁慶からの事情説明を聞いていた。

 「――――ならすぐ追跡しないと!」
 「モモヨ、お主は追うな」
 「何でだ!?」
 「スロースターターで戦闘狂気質抜けていないお主が追って行っても、最悪な結果にしかならん」
 「私には瞬間回復があるのを忘れてないか?」
 「その驕りで今まで何度悔しい羽目に陥った?膝を付いた?」
 「グッ!」
 「何より士郎からの指示だ。最早追っても無駄だと」
 「そういや、狙撃の轟音が聞こえなくなったな・・・・・・。まさか士郎の奴、撒かれたのか!?」
 「如何やらその様だな」

 百代は信じられないと言った顔だが、シーマ自身も同意見だ。
 2人が把握している士郎の狙撃範囲は知ってるだけでも30キロはあり、恐らくはそれ以上あると踏んでいる。
 その士郎からの狙撃を撒いたと言うのだから信じがたいと言うのも無理はない。
 だがこれにはシーマから百代への含みもある。
 荷物を抱えたまま逃走を図った上で士郎からの狙撃を撒くなど、通常の手段では考えられない――――つまり、魔術的な何かがあると言う事だ。

 ――――それにしてもと、士郎がいるであろう川神学園の屋上辺りを見る。

 (シロウは余よりも早くヨシツネ等の危機に気付けたのに、援護が遅かったのは如何いう事だ?そもそもどうやって気付けた?シロウは今日は弓道部だった筈であろうに・・・)

 良し伝手たちの危機にどのような手段を持って気付けたのかと言う疑念を持たれた士郎は、シーマの疑惑など気付きもせずに忌々しく思っていた。
 逃がさないとばかりに標的が逃走中もずっと狙撃していたのだが、突如として標的の姿が20人も増えたのだ。
 恐らくは分身かなにかだろうと考えながらもその上で、ならば全て撃墜すればいい話だろうと瞬時に撃墜したところ、全て霞のように霧散したのだ。
 つまり自分は何らかの方法で嵌められたのだと不甲斐なさに嘆くが、取りあえず今は死者が1人も出なかった事で良しとしたのだ。
 そうして弓を下げてから視線を与一たちに向ける。

 「それで、まだ何か用があるのか?」
 「あるに決まってんだろ!遂に尻尾を出しやがったな“組織”の尖兵めっ!どうせ今のも仲間をワザと逃がしたんだろ!?」
 (組織?)
 「何を訳の分からない事を言ってるか理解しかねるが、それは九鬼財閥としての総意と受け取ってもいいのか?」
 「先に仕掛けといて嘯いてんじゃねぇぞ!」

 与一だけがヒートアップ状態に陥っている場で、ジャンヌが止めに入る。

 「待ってくださいマスター!」
 「何だジャ・・・・・・ルーラー!」
 「此処は引きましょう。彼と九鬼財
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