第10話 魅せられる英雄
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労り慰める者等いはしない。
「よし、全員人相分からなくなるほど焼けてんな?んじゃ“オリジン”のアサシン整形手術頼むぜ」
“オリジン”のライダーは怪人――――キャスターに向けて言うが、本人はきょろきょろと首を左右に振っていた。
「お前の事だよ“オリジン”のアサシン」
「おやおやおや?私はキャスターなのですが、何故アサシン呼ばわりを?そんな私でもいいと言うならば、愉快かつ痛快に激痛的に整形手術いたしますとも!」
「「「ビッ!?」」」
「そいつらはもう俺の奴隷だぜ?ビビらせてるんじゃねぇよ。と言うか今の霊器気に入ってんのか知らねぇが、早く戻れよ。契約違反じゃねか!」
ライダーの抗議に、先程まで愉快そうに笑っていた顔が突然笑みを止めて、真面目そうで、いっそその表情の方が不気味だと思えるものになった。
そこから自分の長髪をマントの様に振るった直後、そこにいたのは奇抜な滑降した悪魔では無く、奇人にして貴人の紳士然とした男性がそこにいた。
“オリジン”のアサシンと呼ばれていたが、到底暗殺者には見えない。
「これは失礼しました。つい余興が過ぎたと反省いたします」
「反省はいいから、とっとと行動に移しやがれ。一々仰々しいんだよ」
ライダーの態度に内心では呆れるも、表面的には畏まりましたと恭しくお辞儀をする。
「ではお三方共、甲板上では何ですから屋内に入りましょう。そこで施術しますので」
姿は勿論態度から口調まで変貌していることに戸惑う3人だが、断る――――否、断れる権利など恐らく自分達には存在しないのだろうと言う想像から、従った。
「ご安心ください。ちゃんと麻酔もありますので、痛覚を我慢しながらの整形手術ではありませんよ?」
「麻酔なんて有ったか?」
「私の方でご用意させて頂きました。この流れは大凡予想通りでしたので」
この2人の会話内容に思わずぎょっとする3人。
特に“オリジン”のライダーの言葉には無視できずに、生きれる条件に入っていた絶対服従を思わず反故にしてしまうような怒りを無意識的に向けてしまった。
これに対して“オリジン”のライダー怒りも無く冷徹な視線を向けるわけでもなく、3人が忘れかけているであろう真実を口にする。
「オイオイ、今のお前らが激痛と屈辱の海に突き落としたのは俺じゃなく、お前らの飼い主だった奴らが原因じゃねぇか?」
そこでハッとした彼らの怒りと憎しみの矛先が、自分達を廃棄した此処にはいない親同然に向かうのは仕方がないだろう。
自分達3人が束になろうと此処にいる誰1人も殺せない事は明白であり、ならば今は手が届か
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