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衛宮士郎の新たなる道
第10話 魅せられる英雄
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件はアンタに任せた方が賢明みたいだからね。さて、次の問題は衛宮のボーイとシーマと言う偽名を語るセイバーのサーヴァントの件だが・・・・・・」
 「如何しました?」
 「2人のいる方は、この関東を根城にしている組織に匿われているみたいなもんだがね。そことはつい最近和解したばかりだが、同盟を結んだわけでは無いし、ましてや傘下でもないから、あれこれ言えないんだよ」
 「そうですか」

 ジャンヌのあっさりとした引き下がりにマープルはおやっと、意外そうな顔をした。

 「おやっ、意外だね?何か拘ってるように思えたが」
 「拘っていたのはマスターだけですから。それに彼らにはマスターの兄弟同然である義経と弁慶を助けてくれた恩があります。加えてその時の迷いのなさ、これはルーラーとしてでは無く、今この世界で一つの意思を持つ存在としての願いです」
 「そりゃ、裁定者として失格じゃないかい?」

 本気ではないが揶揄う様に言うマープル。

 「そうかもしれません。ですがそれでも、と思っています」
 「フフ、まあ、衛宮のボーイの人柄については大凡把握してるから、急がなくてもいいと思うがね」
 「断定は危険だがな」

 ヒュームが皮肉で〆る。
 全員が同じ意見ではもしもの場合に対応が遅れる為、1人位違う意見を持った方が良いだろう。
 そんな風に今後の事で話を進めようとした所、

 「次の話に進める前に一つ宜しいでしょうか?」
 「ん?」
 「この世界にはサーヴァント並みの身体能力を持つ一部の武術家がいると、認識している上でお聞きしたいのです」
 「ほう、何だい?」
 「別れ際に握手した時に気付いたのですが、彼――――衛宮士郎は本当にただの魔術使いなのでしょうか?」


 −Interlude−


 ほぼ同時刻。
 とある海上にて、洋式の船で1人の男が虚無僧笠の誰かに喚き散らしていた。

 「――――聞いてるのか!?雇われの用心棒風情が、如何して最初の契約通り奴らをあの場で殲滅しなかった!!」
 「・・・・・・・・・」

 黙っている虚無僧笠の男と喚き散らしている男は、義経達を襲撃したリーダー格の武士と、最初から最後まで居るだけで何の役にも立たなかった現場指揮官を任されていた源聖大和国の幹部の1人、蟻塚兼吉だ。
 兼吉は怒りを鎮めるどころかさらにヒートアップして怒鳴り続けるが、虚無僧笠の男は微動だにせずにどこ吹く風だ。
 明らかに自分の正しい主張に懲りる様子を見せない事にしびれを切らした兼吉は、自分とは対照的に冷めた様子で少し離れた場所で固まっていた仲間の幹部たちからも言うように促す。

 「お前達も如何してそんなに冷静でいられる!?コイツの無能ぶりのせいで、八聖衆を含めた大切な部下たちの多くが|警察官
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