暁 〜小説投稿サイト〜
東京レイヴンズ 今昔夜話
エイリアンVS陰陽師 宇宙人がなんぼのもんじゃい! 4
[4/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
れが解明されればMIB専用の隠れ里を創り出すことが可能となり、地球侵略の大きな足がかりとなる。
 数日に一度、女子生徒をあやつって鈴を鳴らしてはプールの底の門を開かせ、ステルスモードの円盤で隠れ里へ出入りしていた。学園の用務員や宿直の教師は精神操作されているため、だれも気がつく者はいなかったのだが、一週間前の金曜日にトラブルが生じた。学園の天文部員たちが校舎の屋上で天体観測をしていて、円盤がプールに飛び込むのを目撃され、さらに写真まで撮られてしまった。
 MIBはすぐに部員たちに接触し、精神操作によって写真のデータを消去させる一方、記憶操作で円盤を見た記憶も消した。
 だがただひとり、二年四組の笹岡真唯だけは精神操作も記憶操作もうけつけなかった。
 なぜか? 身柄を確保し、検査をする必要があるが隠れ里での研究に人員を割いており、しばらくは泳がせておくべきか――。

 だいたいそのようなことが記述されていた。

「俺たちの住んでいる国でコソコソと陰謀をめぐらせやがって、不逞野郎だ。ムカつくぜ」
「青い海と緑の山々、僕たちの素敵な宇宙船地球号を得体の知れないエイリアンなんかに渡すわけにはいかない。早急に対処しないと」

 まず春虎に、続いて鈴鹿に連絡していったん合流することにした。





「……つけられてるな」
「つけられてるね」

 ビルを出てしばらく歩くうちに背後から一定の距離をたもちながら追尾してくる者がいると、強化された感覚が隠形している気配を捉らえた。
 やがてさらにひとり、ふたり、さんにん……。と、尾行者の数は増えていく。

「むかし見たコントで似たようなのがあったな……。しかし街中でどうこうしようってつもりはないみたいだし、こっちもそれはできないが、いい加減うざいぜ。撒くか?」

「いや……、こういうのはどうかな」

ふたことみこと耳打ちをする。

「ほう、できるのか」
「できる、我が命に代えても!」
「ならそうしよう、それなら派手に暴れても無問題だ」

 道を進む、道をまがる、道を進む、道をまがる、進む、まがる、進む、まがる、進む、まがる――。
 そして、止まる。その瞬間、あたりの霊相が一変した。 
 街の景観は変わらない。しかしそれまで通行していた人々の姿が一瞬で消え失せ、風もやみ、静寂の帳が下りる。まるで静止画のようだ。
 異界である。
 セクシー冬児とダンディー天馬は街中を九字の型、四縦五横に歩を進めることにより異層異界へ通じる門を開け放ち、その場を異界化させたのだ。
 九字の呪法というのはもともと神山に入る前に修行者が唱える呪文であり、神山に入って登るということは幾重もの異層を越えて異界に達しようとすること。九字の呪は悪鬼悪霊を祓う呪でもあるが、同時に異層異界
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ