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ヘタリア大帝国
36部分:TURN4 長官の娘その三
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TURN4 長官の娘その三

「やれやれだ」
「山下さんが言ってるんだぜ」
 その陸軍寄りの韓国の言葉だ。
「旦那は不真面目に過ぎる。あれでは長官として示しがつかないって言ってるんだぜ」
「それはわしも同じだ」
「外相もなんだぜ」
「だから再婚を勧めておるのだ」
「成程、そうだったんだぜ」
「そうだ。困ったことだ」
 実際に腕を組んで難しい顔になって言う宇垣だった。
「どうにかならないものか」
「それでなんだぜ。その娘さんは」
 宇垣の悩みを切る形でだ。韓国は話題を変えてきた。
「旦那の家にいるんだぜ?」
「そうだ。奥方に似てか可愛い娘でだ」
「それなら一度会ってみたいんだぜ」
 好奇心から言う韓国だった。
「外相案内して欲しいんだぜ。俺旦那の家に行くんだぜ」
「韓国殿がか」
「そうなんだぜ。キムチを土産に行くんだぜ」
 もう完全に行く気の韓国だった。
「じゃあ今から行くんだぜ」
「いや、今は無理だ」
「どうしてなんだぜ?」
「仕事中だ。わしもあの男もだ」
 これが今行けない理由だった。
「それでだ。それに娘さんもだ」
「今はいないんだぜ?」
「幼稚園に行っている」
「ううん、じゃあ何もできないんだぜ」
「貴殿も仕事に戻ってはどうか」
 宇垣は韓国にも仕事を勧める。
「陸軍省にでも戻ってだ。どうだろうか」
「いや、俺は今日は非番なんだぜ」
「では。今は」
「そうなんだぜ。じゃあ外相の仕事が終わった時にまた来るんだぜ」
 そうするというのだ。
「じゃあその時に長官の家に遊びに行くんだぜ」
「遊びに行くのではないのだが」
 少なくとも宇垣にそのつもりはなかった。
「わしとしてはいい機会だからだ」
「どうするんだぜ?」
「見合いの話を持って行こう」
 やはり宇垣だった。世話焼きだ。
「よい縁談があるのだ」
「ここでもそれなんだぜ」
「男は身を固めてこそだ」
 四角四面ですらあった。宇垣は。
「だからだ。そうしよう」
「何か外相はかなり生真面目なんだぜ」
「それでよいのだ。国の責務を預かるからにはだ」
「その辺り山下さんや平良さんと似てるんだぜ」
「そうやもな。真面目でないのはだ」
「旦那だけなんだぜ」
「そうだ。全く以て困ったことだ」
 こう言ってなのだった。今は韓国は外に出て適当に遊んだ。それからだ。
 また外務省に来てだ。こう宇垣に言った。
「じゃあいい時間なんだぜ」
「そうだな。五時だ」
 自分の左腕の腕時計を見て韓国に応えた。
「では行くとするか」
「そうするんだぜ。旦那の家までワープするんだぜ」
「そうしたことが出来るところは国家は有り難いな」
「俺もそう思うんだぜ」 
 自分でも言ってだ。そのうえでだった。
 二人は東
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