第10話 ドクツ第三帝国 ターン08
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らな。
相手の知性がそのまま形になる。
もし在独中に出会っていれば第三帝国に引き抜いてただろう。
艦隊を預けるのが無理でも軍需省でも作って省相(大臣)のポストが用意できたな」
「ベタ褒めねー」
「優れた論文ほど心を躍らせる物は多くないからな。
……とはいえ、いくら優秀な人物が一人や二人いたとしても
国家として技術力や戦力といったものが足りてないのは分かっている。
だから手は考えてある」
コンコン……。そのとき部屋の扉がノックされる。
「総統閣下……デーニッツです」
「お、きたな。入ってくれ」
「失礼します。あ、宣伝相もおられたのですか……」
「よく来てくれたならデーニッツ。お前に新しい任務があるんだ」
「……任務ですか? 次はどちらに攻め込まれるですか?」
「デーニッツには……日本に向かって欲しい」
「え、ニホンですか? 日本! ……あの国にはアクマが……アクマがいます。
けどアクマとの戦いなら臨むところです。必ずや総統閣下に勝利を!!」
「戦うんじゃない。日本に出向して日本海軍をサポートするのだ」
「ちょっと待ってレーティア。……デーニッツ、悪魔って何の話?」
「え、出向ですか……? あっ、あの、わたし一人で?
あ、うっ、宣伝相、アクマはフシミという名前で……
同期のアイツは潜水艦の技術を推進してた私に対して
対潜水艦に備えた艦隊陣形や戦術で反論され……お陰で私は……うううっ」
「そうそう、そのフシミからのUボート技術を提供して欲しいと要望があった。
Uボートなら、こちらに影響が無い程度の兵器技術の提供が可能だ。
潜水艦指揮官もいないそうだから技術および艦隊運用の指導ができる将校を派遣して欲しいそうだ。
期限は1年から2年を考えているUボート艦隊の指揮官として日本に向かってくれ」
「私が日本に……あのアクマのお陰で閉職に飛ばされて……
せっかく潜水艦の有用性を認めて下さった閣下のお側を離れて……」
「……レーティア、ちょっと問題があるんじゃないの? なんだか犬猿の仲のようだし」
「ん? デーニッツとフシミの論文は両方とも読んだが、
アレはフシミがデーニッツの論文は、まだまだ発展性があると証明したものだろ?
それを理解できず潜水艦は使えないというレッテルを貼った当時の軍部上部が腐ってただけだ」
「あ、閣下もやはり私よりアクマの論文が優れていると……」
「あーーっ! デーニッツ提督!
これは閣下の理想実現のために
あ・な・たにしかお願いできない。極めて重要な任務なのです」
「……私しかできない極めて重要な任務?」
「たしかに閣下はフシミなる人物を評価しております
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