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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第644話】
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方のとある田舎町――。


「漸く完成です」


 一人の少女が感慨深く息を吐く、美しい白銀の髪に露出度の高い服――まるでフランス人形の様な美しさを見せた少女。


「へぇ、漸く完成したんだな。 オイラも植物達も見守ってきた甲斐があったってもんだよ!」

「オスカー、貴方は見守っていただけで何もしなかったじゃないの」

「何だよモニカ、オイラと植物達が見守っていたからこそ新しいISも完成したんじゃないか!」

「見守るだけじゃ意味ないわよ! プラフタもそう思うでしょ?」


 開発者である少女を他所に言い争いを続ける金髪のロングヘアーの少女とふくよかな少年。

 そんな二人を見ながらクスッと小さく笑みを溢した銀髪の少女は呟く。


「ふふ、そうですね」

「何だよプラフタまで……。 まあいいさ、完成したんだし、早速これを学園に送るんだろ?」

「慌てないでください。 専用機を作ったとしても、まだソフィーはフランス代表候補生じゃないのですよ?」


 少女の口から出た名前はソフィーだった――代表候補生じゃない彼女が専用機を持つのは難しい。

 とはいえ、フランス政府の候補生候補として既に名前が上がっている。

 きっかけさえあれば――少女はそう考えるも何も思い浮かばない。

 淡い黄色の装甲が輝きを放つ生まれたばかりのその機体の名は【ブリズ・プランタニエール】。

 フランス語で《春風》――。


 何かに惹き付けられるかの様に完成していく専用機達――何かとは何か?

 太陽系の外では刻一刻と隕石が何かに惹き付けられるように地球へ向かっていた――。
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