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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第644話】
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 綺麗と言われて上機嫌になるセシリアを他所に鈴音は頬を膨らませてむくれていた。


「ふんだ。 どうせあたしには馬子にも衣装よ! バカヒルト!」


 ゲシゲシと足を踏んでくる鈴音、完全に機嫌を損ねたのを見てヒルトは――。


「ははっ、嘘だよ嘘。 だから機嫌直せって鈴音」

「フンッ!」


 そっぽを向く鈴音、ヒルトは不意討ちといわんばかりにチュッと鈴音の露になっていた耳に口付けを落とす。


「な……なぁっ!? こ、公衆の前で何てことすんのよ!?」

「はははっ、機嫌直すかなって思ってな」

「こ、こここんな事で機嫌なんか直んないわよバカァ♪」


 言葉とは裏腹にLEDライトの様な真っ赤な笑顔を見せた。

 ただそれを面白く思わないのはセシリアと他の舞妓姿をしたクラスメイト――静寐や夜竹さゆか等ヒルトの行為を目撃した子達だった。


「……狡いですわ、鈴さんばかり……」

「ヒルトくん……」

「羨ましい……」


 嫉妬全開の視線がヒルトに突き刺さる、冷や汗が出るなか観光客からは――。


「あれ、あの有坂ヒルトってやつ。 モテてる?」

「カァーッ! やっぱ落ちこぼれって言われても華の園IS学園に行きゃあモテるんだな!」

「え? でも最近落ちこぼれって訳でも無いんじゃない? この間のニュースで有坂ヒルト君、学園代表候補生になったって」

「そうそう。 流れたニュースじゃ一年生専用機持ち相手に獅子奮迅の活躍だって」

「え? じゃあ一夏君より強いの?」

「まさか! 織斑一夏は俺達男の希望の星! あいつより遥かに強いって! ワハハハハッ!」

「何よそれ? 希望の星だからってあんた達男は奴隷に変わりはないんだからね!」


 そんなやり取りが聞こえてくるも、ヒルトは特に気にせず、とりあえず嫉妬全開の視線を向けた三人に――。


「ははっ、視線が怖いぞ三人とも」


 女子が苦手とは一体何だったのか――ラウラに唇を奪われ、一部女子と一線を越えたからかヒルトは少し余裕を見せていた。

 本来なら誰か一人に絞らなければならないのだが――そうしても好意を寄せる子達は納得できないだろう。

 彼方たてれば此方はたたず――水面下で進んでいるIS男子操縦者の一夫多妻制度が実施されるのもそう遠い未来ではないのかもしれない。

 少しだけ時間は遡る、地球の軌道上周囲に浮かぶ衛星の一つ――外観は他の打ち上げ型衛星とは違いはないものの、性能は段違いな衛星が漆黒の宇宙の先にある異変を感知する。

 その衛星はイルミナーティが秘密理に打ち上げた無数の衛星の内の一基だった。

 僅かに感じられたエネルギー――その情報は本部に居
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