暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜剣と槍のファンタジア〜
ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
1章 すべての始まり
4話 救出劇と再会
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 リアが弾んだ声を上げる。2人はそのまま連れ立って、村の奥にある一軒の民家に入った。台所で火にかけた大きな鍋をかき回している”村のおかみさん”的なNPCがこちらを振り迎えった。


「おはようございます、旅の剣士様たち。お疲れでしょう、何か食事でも差し上げられるものがあるといいのですが、今は何もないの。出せるのはお水一杯ぐらいのもの」
「それでいいですよ」


 彼女は古びた水差しからコップに水を灌ぐと、2人の前にあるテーブルに置いた。


 読者の皆様にはもうお分かりだろう。彼女らは片手剣アニールブレードが獲得できる”森の秘薬”クエストをやるためにここにきた。アニールブレードは強化すれば3層まで使えるというなかなか良い片手剣あり、片手剣使いならばこのクエストは必須とまで言われているほどである。


 一方ツカサのメイン装備は槍であり、このクエストをやる意味はないといえばないのだが、アニールブレード獲得のこのクエストはかなり面倒なものである上に、剣の性能はいいので、アニールブレードはかなり高値で取引される。この先かなりの頻度で武装を買い変えなければいけないことを考えると、コルを稼げるときになるべく稼いだほうが良いだろうというのが2人の見解である。


 長い距離を長時間全速力でかけてきた2人は、ありがたくその水を飲みほした。そのまましばらく待っていると、隣の部屋から、コンコン、という咳をする声が聞こえてくる。おかみさんが悲しそうに肩を落とした。さらに数秒待つと、おかみさんの頭の上に金色のクエスチョンマークが点灯した。これがこの世界におけるクエストが発動した証である。


「何か困っていることでも?」
「旅の剣士さん、実は…」


 要約すると、娘が重病にかかってしまい、市販の薬を与えても無駄なので、この周辺の森に生息する捕食植物の胚珠から作る薬を与えるしかない。だが、その植物はとても危険で、しかも個体数が少ないため、取ってきてもらえないだろうか、もしとってきてくれたらお礼に先祖伝来の長剣を差し上げましょう、という内容だ。

 話を聞き終わると、視界の左上に表示されたクエストログのタスクが更新されたことを確認してからその民家を後にする。

 村を後にし、西にある深い森に入ると、すぐに一体のモンスターがポップした。ウツボカズラを思い出させる下部に、移動用の根が蠢き、頭に当たる部分では、捕食用に口が粘液を垂らしながら開閉している。これがこの森にほとんどの確率でポップするモンスター”リトルペネント”である。リトルとついていて小さいように思うかもしれないが、実際には一メートル半ほどの身長を持つため、165センチと女性にしては長身なリアよりも頭一つ分ほど低いぐらいである。

 しかし、このペネントは
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