61 排球(バレーボール)
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かし、前田は自分は全く悪くないと言わんばかりに探すのを手伝わなかった。リリィと共に探していたとし子が申し訳なさそうな表情をしていた。
「ごめんね。こんなことになっちゃって」
「いいのよ。あれはどう見てもとし子ちゃんが悪いんじゃないわよ。前田さんの受理が悪いのよ。私ちゃんと見てたわ」
「うん、ありがとう・・・」
やがて二人の所に内田とヨリちゃんが現れた。
「二人とも、ボール見つかったって」
「え!?」
「山田さんと冬田さんが見つけたのよ」
「よかった・・・」
こうしてボールは見つかり、体育館裏へと戻った。
皆が揃った所で皆を睨みつける。
「全く遅いわよ!」
前田が労いもせずに文句をつけた。
「じゃあ、前田さんも探すの手伝えばいいじゃない!」
リリィが抗言した。
「それにさっきのボールがなくなったのもとし子ちゃんが悪いんじゃないわ!前田さんが受理をして高く上げすぎたのが悪いのよ!もう少し力を抑えていれば球を探すことにはならなかったわ!!」
前田がリリィに非難されて動揺する。
「そうよね!」
「土橋さんは何も悪くないわよね!」
「もう付き合ってられないわね!」
皆が次々とリリィの意見に同調し、前田は次々に非難されていき、動揺する。
「な、なによ・・・!!アンタ達がちゃんとやらないからでしょ〜!!」
前田は逆ギレした。そして鼻を赤くして泣いた。
「アンタ達が上手くやってりゃアタシも怒りゃしないよ!!」
再び大泣きする前田を見て皆は対応に困った。
「で、でも、まだ皆始めたばかりなんだから上手く出来ないのは当たり前よ・・・!」
リリィが前田を分からせようとした。
「うるさ〜い!!うわ、うわ、うわあ〜ん!!」
前田は泣き続けた。野口は前田の泣き顔を見て笑いを堪えられず、咳をするふりをした。
「もう、どうするう?」
冬田が聞いた。
「きょ、今日はもう帰ろうか・・・」
かよ子が提案した。結局反対する者はおらず、前田を除く皆はその場を離れてしまった。前田は一人で泣き続けた。
「ひ、ひどい・・・!皆帰るなんて・・・!うう・・・!!」
体育館前に皆は出ると、ちょうど体育館で練習を終えた1組と3組が出てくるのが見えた。
「私達も体育館が使えたらいいのに・・・」
リリィが呟いた。
「そうだ、朝練として授業前に体育館や校庭を使えばいいんじゃないかな?そうすれば使えるよ!」
まる子が提案した。
「そうよねえ、今度からそうしましょう!」
冬田も賛成した。
「私、夜今日来れなかった城ヶ崎さん達にも電話で連絡するよ!」
たまえが言った。校庭に出ると、男子がサッカーをしているのが見えた。冬田が大野に、かよ子が杉山に見惚れる。
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