60 蹴球(サッカー)
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木は落ち込んだ。
「ドンマイだ、藤木!」
大野が藤木を励ました。藤木がボールを投げることになった。誰に渡すか迷ったところ、大野に渡そうと考えた。大野の方角へボールを投げる。しかし、大野のそばにいた三沢にとられた。三沢がケンタにパスしようとしたが、花輪が華麗にボールを奪い、大野にパスした。
「サンキュー、花輪!」
大野がボールをドリブルした。大野もケンタや杉山に負けず劣らずのプレーだった。ブー太郎と山田のマークをかわして内藤にパス、シュートするかと思ったら内藤は中島にパスした。中島がシュートを決める。しかし、キーパーの小杉はなんとか止めた。
(小杉君やるな・・・。ただ食べるだけかと思っていたけど君がすごいよ・・。尊敬に値する・・・)
藤木は小杉のプレーに感心した。
その後も紅白戦は続き、ケンタはシュートをもう一度決めた。しかし、藤木は物凄いシュートの威力に負けて止めることが出来なかった。
「白組!キーパーをはまじに替えてくれ!藤木君はディフェンダーをやってくれるかい!?」
ケン太が案じた。
「あ、うん・・・」
藤木はキーパーをはまじと替わった。
「ごめんよ、浜崎君・・・」
「おっしゃー、まかせろ!」
試合を再開し、大野がボールを蹴った。そして、長山ととくぞうがボールを奪いに来たところを、中島へパスし、中島はゴールへと突進した。そこに永沢とブー太郎がマークしようとするところを大野にパスをする、大野がシュートを決める。小杉は取ろうとするが、今度は取れずにボールはゴールに刺さった。
「やったぜ!」
その後も攻防は続き、杉山がシュートを決めた。はまじがボールを取ろうとするも、取り損ねてしまった。
「じゃあ、今日はそこまでにしよう!これでみんな何が弱点がわかったはずだ。明日からはその弱点を克服する特訓をしよう!」
こうして解散した。藤木は2度もゴールを守れず、落ち込んでいた。
「はあ〜、簡単にゴールを許すようじゃ、僕はキーパー失格だな・・・」
藤木は己の失敗ばかりを考えていた。これでは永沢の言うとおり、自分はボールに恐怖心を持って、相手にとってゴールはがらあき同様と思われるだろう。本郷のシュートどころか、誰のシュートも止められないとさらに自分を責めた。こうなったら、風邪を引いたとでも仮病で休もうか。それともどこか怪我をしたと言って出られないとアピールしようか。藤木は球技大会から逃げ出すことを考えていた。その時、永沢が急に藤木に話しかけてきた。
「藤木君、君もしかして、今日の失敗で球技大会を休もうと思っているんじゃないのかい?」
永沢は案の定、藤木の考えていることを見抜いていた。
「い、いや、そんなことないさ!!」
藤木は慌てて誤魔化した。
「藤木君!」
ケン太が藤木を呼んだ。
「ケン太君
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