59 球技大会
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組はスポーツが万能な人が沢山いるんだ!」
「え、じゃあ、1組は強敵じゃねえか!!」
「うん!1組に勝つためにはこっちも練習しないとね!!」
その話を聞いていた藤木はへこたれてしまった。
「うう、怖いな・・・。僕やっていけるかな?」
「僕も胃腸が少し痛くなってきたよ・・・」
山根も1組の手強さに怖気づいた。
4組の女子は体育館の裏で集まっていた。
「こんな狭いところでやるの?」
まる子が前田に苦言した。
「仕方ないでしょ!?体育館は他のクラスが使ってるんだし、何か文句ある!?」
「いや、その・・・」
前田は周りを見回してイライラしていた。その場には笹山、城ヶ崎、みぎわ、そしてクラスメイトの沢井や小長谷の姿がないのだ。
「みぎわさん達はどうしたのよ!?」
「そんなこと言われても・・・」
たまえはどう返答すればいいのか困った。
「遅いわね!呼んでくる!!」
前田が教室へと向かう途中、昇降口の付近で笹山ら五人が帰ろうとしているのが見えた。前田は約束を破られたと思い、怒鳴りつける。
「ちょっと、アンタ達!!なにサボろうとしてんのよ!!ふざけないでよ!!」
「だって私と笹山さんはピアノのお稽古があるから出られないのよっ!!」
城ヶ崎が反抗した。
「それに私はバレエのレッスンがあるのよ!」
みぎわも反抗した。
「私は習字があるし・・・」
沢井が気を落とすように言った。
「私はそろばん教室が・・・」
小長谷も理由を言った。
「何ですって!!?アンタ達、そんなにやる気ないの!?」
前田の侮蔑ともいえる発言に対して五人は前田を睨みつける。
「何よっ!別にやる気がないわけじゃないわよっ!人の用事ぐらい仕方ないでしょっ!?明日参加するから別にいいじゃないっ!!」
「そうよ!前田さん、いい加減な事言わないで!!」
城ヶ崎とみぎわは前田に怒鳴り返した。
「行きましょう、みんな!!」
みぎわは笹山達に帰宅を促し、帰ってしまった。
「なによ、もう・・・!!」
前田は涙目になった。そしてその場で泣いてしまった。
「前田さんったら、理由も聞かずに来てって言って来てホントに困るわっ!」
城ヶ崎は前田を批判していた。
「うん・・・」
笹山が肯いた。そしてちらっとグラウンドでサッカーをやっている男子達の姿が目に入った。
(藤木君、頑張ってね・・・)
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