59 球技大会
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藤木は大野に呼び止められた。
「おい、藤木」
「大野君、何だい?」
「お前、放課後、空いているか?」
「うん」
「ならサッカーの練習しようぜ!みんなも参加するからさ!」
「う、うん、そうだね・・・」
「お前、もしかして、自信ないのか?」
「うん・・・」
「大丈夫だって、練習すりゃ上手くなるさ!」
「そうだね・・・」
(よし、頑張るぞ!こんな事で逃げちゃ卑怯だ!)
藤木は練習で己を鍛錬することを誓った。その後、大野と杉山、そしてケン太はクラス中の男子に放課後練習を催促していた。
「それじゃあ、校庭に集合な!」
リリィはまる子、たまえ、とし子と共に教室へと戻るところだった。
「排球って日本はソビエトと並ぶ強豪なのね」
「そうなんだ。よく知ってるね」
とし子がリリィの知識に驚いた。
「ママから聞いたことがあってね・・・。五輪でも日本とソビエトが優勝を争っているって」
「へえ〜」
「よし、じゃあ、バレーの強豪国としてアタシ達も勝ちまくろう〜!!」
「ちょっと、まるちゃん・・・」
たまえはまる子の楽観的なテンションにやや引いた。その時、後ろから怒ったような声が聞こえた。
「ちょっと、アンタ達・・・!」
四人は振り返ると、掃除係の前田ひろみだった。
「どうしたの?前田さん」
「今日から放課後、バレーの練習やるから来て頂戴!絶対だよ!!」
「あ、わかったよ・・・」
四人は反対することができずに承諾した。
4組の男子達は練習のために校庭に出たが、既にグラウンドは1組に使用されていた。
「くそ、しょうがねえな。相談してみるか」
大野と杉山は練習中の1組達を呼んだ。
「お〜い!」
「どうしたんだい?」
1組の生徒の本郷翼が応答する。
「俺たちも使いたいんだけど、いいか?」
「そうか、使いたいのか、別の公園とかはダメなのかい?」
「ああ、クラスの皆と校庭でやるって約束したんだ」
「それなら仕方ないな。5組や公園でやるって言ってたけど、よし、半分に分けて使おう!皆、いいかい?」
本郷は他の皆にも呼び掛けた。
「悪いな、サンキュー!」
「いやいや、いいんだよ!お互い敵同士になるけどよろしくな!」
「ああ!!」
こうしてグラウンドの半分を使えることになった。
「1組の本郷君か・・・」
ケン太が呟いた。
「ケン太、どうしたんだ?」
杉山が気になって聞いた。
「今大野君が話していた本郷君は俺と同じサッカー部で、あいつも凄いサッカーが得意で、学級委員もやっているんだ!それに1組は本郷君の他にも、野球、バスケ、ハンドボール、柔道、テニスとか何かしらのスポーツに取り組んでいる生徒が男女問わず多いんだ。つまり、1
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