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ラブライブ!サンシャイン!! Diva of Aqua
覚醒
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…っ」



 夜絵の口から零れ出たそれは、紛れもない本音だった。死にたくない、そんな当たり前の感情を夜絵は今までずっと押し殺して、気丈に振る舞ってきたのだった。

 余命を宣告されたとき、両親も医者も夜絵の意見を尊重すると言った。だけど今回の梨子のように、生きてほしいとは言ってくれなかった。

 梨子が初めてだったのだ、夜絵に生きてほしいと強く願ったのは。そんな梨子の想いにあてられて、夜絵の押し殺していた感情が溢れかえってしまった。


「夜絵……っ、生きてほしいよ……夜絵……っ!」

「梨子……梨子……っ!」


 互いに名前を呼びながら、夜絵と梨子は互いを抱きしめ合った。身体の温もりを感じて更に、二人の瞳から流れる水の勢いが増した。



 *



 思いっきり泣いた梨子が病室を去ってしばらくすると、病室の扉がコンコンと叩かれた。

 中に入ってきたのは、夜絵が小さい頃から診てもらっていた東京の主治医だった。夜絵が倒れて目を覚ましたという報せを受けて、静岡まで足を運んだらしい。


「先生。私、手術します」


 夜絵の言葉を聞いて、主治医は一瞬だけ目を大きくした。だがすぐに、夜絵の意志を受け入れる。

 手術をすると言っても、すぐにできるというわけではない。準備が必要なうえに、手術は東京の病院でないとできないと言う。

 五日後、夜絵は東京の病院へと移動し、その翌日に手術を受けることが決まった。



***



 その翌日、夜絵の病室には見舞いにやってきている梨子がいた。

 夜絵は梨子に、五日後に東京で手術をすることになった旨を伝える。それを聞いた梨子が安堵の表情を見せる。


「東京に行く前に、梨子にひとつお願いがあるの」

「お願い? 私にできることなら何でもするわ」

「ありがとう。梨子へのお願いって言うより、Aqoursへのお願いなんだけどね」


 そう前置きをして、夜絵は言った。



「Aqoursのライブが観たいの、東京に行く前に。私、梨子達のライブまだ観たことないから。……それに、手術が少し怖いから、ライブで勇気をもらいたいなって。ダメかな?」

「ううん、いいよ。みんなにも聞いてみる」



 *



 そう言ったあとの梨子の行動は早かった。すぐさま病院をあとにして、部室にメンバー達を呼び出した。

 梨子は夜絵の容態を掻い摘んで伝え、夜絵がライブを観たがっていることを話す。

 話を聞いたメンバー達の反応はひとつだった。

 ――ライブをやろう!

 梨子はメンバー達に頭を下げ、感謝の意を伝えた。

 ライブは夜絵が東京へと発つ前日、つまり四日後に行われることと
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