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ラブライブ!サンシャイン!! Diva of Aqua
勧誘
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「やっぱり私、夜絵ちゃんにAqoursに入ってほしい!」


 朝、浦の星女学院へと向かうバスの中で、高海千歌が仰々しく拳を握りしめて言った。その横には同じクラスでAqoursのメンバーの曜と梨子が座っていて、千歌の発言に対してそれぞれ反応を見せた。


「千歌ちゃんがそうしたいなら、私も賛成!」

「でも昨日断った夜絵が、そう簡単に入るって言うとは思わないわ」

「そうなんだよねぇ……」


 梨子の言葉にガックリと肩を落とす千歌。それを見て曜がすかさずフォローを入れる。


「でもでも、梨子ちゃんだって最初は何回も断られてたのに入ってくれたじゃん! 強い気持ちで押せばそのうちオチるよ!」

「そうだね! よーし、頑張るぞー!」






 登校して教室へとたどり着いた千歌達は、既に席に着いていた夜絵のもとにやって来た。


「夜絵ちゃん! 一緒にスクールアイドルしようよ!」


 バスの中で話していたことを千歌は単刀直入に言った。昨日断った夜絵のみならず、教室にいるクラスメイト達も千歌の発言にポカンとしている。


「ごめん千歌ちゃん。私本当に運動音痴だし体力がないから、スクールアイドルはできないよ」

「大丈夫だって、花丸ちゃんやダイヤさんだって、最初は全然体力なかったから! やってるうちに慣れてくるよ!」

「うーん……誘ってくれるのは嬉しいんだけど、私には無理だと思う。ごめんね千歌ちゃん」


 千歌の力説も虚しく、夜絵は昨日と同じく断る姿勢を見せる。その決意は固く、千歌の誘いに乗るのは難しそうだ。


「そっか、ごめんねー」


 そうと分かると千歌はあっさりと引き下がる。曜と梨子の二人と共に自分の席へと戻り、机に身体を預けるようにして突っ伏した。


「なかなか上手くいかないね」


 曜が落ち込む千歌に声をかける。断られると分かってはいても、やはり断られるのは辛い千歌であった。


「夜絵の運動音痴と体力の無さは折り紙つきだからね、加入させるのは相当苦労すると思うわ」

「そうだよねぇ……」


 梨子は夜絵のことを良く知っている分、夜絵が千歌の誘いを断る心情を理解できてしまう。その梨子の言葉を聞いて千歌はますます身体を机に預けていく。


「でも大丈夫だよ、梨子ちゃんも最初はあんな感じだったし!」

「もう曜ちゃん、やめてってば……」


 梨子は恥ずかしそうにそっぽ向いた。Aqoursに入って本当に良かったと思っているだけに、断り続けていたことを掘り起こされるのは気恥ずかしい。


「うーん……。どうすれば夜絵ちゃん、スクールアイドルやってくれるかなぁ……」


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