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東京レイヴンズ 今昔夜話
エイリアンVS陰陽師 宇宙人がなんぼのもんじゃい! 1
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ている夏の厭戦番組。頭がおかしくなるくらい平和と反戦をうったえてくる、例のやつだ。今年は戦後●●年という節目の年でもあり、これからの陰陽師のありかたや霊災についての責任問題がテーマにあがっていた。
 大戦末期、土御門夜光の最期と帝都東京をおそった大霊災についてはいまでも多くの陰陽師や研究家が様々な説を唱えている、日本の呪術史五本の指に入るであろう謎だ。

「まぁそのー、陰陽師や呪術が悪かどうかと訊かれれば遺憾に思いまして心のどこかに悪ではないかという感情が動くという事実を頭から否定いたしますほど自分に不誠実であってはならないのではないかな。と、厳粛に自戒すべきことを自分に言い聞かせる程度には感じるところがございましては、はなはだ遺憾の意を遺憾とも遺憾であり遺憾なぁと――」

「……なぁ、このおっさんはなにを言っているんだ? つうか日本語か、これ?」
「陰陽師や呪術が悪かどうかはさておき、この人は日本語の敵ですね」
「日本語の敵でもあり、日本そのものの敵でもあるんじゃないか、この野郎」
 総理大臣を務めていた頃から頓痴気な行動と日本を卑下する発言で知られた人物で、一線を退いたいまでもアジア各地を訪問し土下座外交(ほんとうにひざまずく!)をしていることで悪評が高く、売国 奴や国賊と罵しられたり、宇宙人などとも揶揄されている。
 もっとも国賊ぶりでは現在の総理大臣も負けてはいない。
 被災者生活再建支援法というものがある。
 文字通り災害によって被害を受けた人たちを援助する制度なのだが、その内容が実にケチくさい。
 家屋が全壊、大規模な半壊世帯には支援金が支給されるが、半壊世帯などは支給対象になっていない。しかも一〇世帯以上が全壊した市町村にしか適用されない。九件以下は対象外なのだ。いったいその線引きはだれがどのようにして決めたのだろう。一件でもあれば支援金を出してあげればいい。
 さらに支援金の総額というのがまたしょぼい。
 住宅の再建費込みで全壊家屋には最大で三〇〇万円、半壊家屋には一〇〇万円しか支給されないというのだ。
 いまどきそんな金額で家が建てられるわけがない。
 自分の国の人々にはこのように吝嗇なのに、他国の難民支援には九七〇億円も拠出するというからあきれてしまう。
 そのいっぽうで自国民を家畜のように管理したがり、マイナンバー制度という気色の悪い決まりをこしらえ、アウシュビッツに収容されたユダヤ人のように国民に識別番号を押しつけるつもりだ。
 さらに憲法をないがしろにし、日本と日本国民の平和と安全を守るための自衛隊をわざわざ海外の危険な紛争地域に派遣したくてしょうがないようだ。よほど日本人が血を流す姿が見たいらしい。

「わりぃことしたから侘び入れるのはいいが、おなじようにわりぃことした連中にも侘び入れさせろ
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