第一部
第1話「一人の少年」
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いる。更に最近、彼はバイトを最近始めようかと考えている所だ。
赤月は、1階にある郵便受けの鍵を開け、広告や出前のチラシ等が入った束を掴みとり、エレベータで4階に上がり、406の部屋まで歩いて行った。
制服のズボンの右ポケットに入った鍵を取り出し、開けようとした時だ。
ドアに備え付けられてある郵便受けに白い封筒の様な物が差し込まれていた。
「ん?」
彼は、少し不審に思った。本来、ここのマンションの郵便物は1階の各部屋の郵便受けに入れられるのだが、なぜか部屋の方の郵便受けに入れられてある。ここまで、入れに来るには1階のパスワード式の自動ドアを開けるか裏口の非常階段の鍵を開けて上がってきて、ここまで入れに来るしかない。
また、ここの住人が入れに来たのか。最初は、家主かと思ったが、家主は基本1階の郵便受けに入れる為、それも違うと分かった。
そう考えていた彼だが、封筒を抜き取り、ドアの鍵を開けて中に入った。
部屋に入った赤月は、リビングの電気を付け、1階で取った広告やチラシをテーブルの隅に置き、カバンをソファーに投げた。
赤月は、例の封筒を手にして、確認した。
封筒には、彼の氏名だけが書かれていた。裏にも表にも差出人の名前や住所等、他の文字が一切書かれていない。それに封筒は、珍しく糊付けではなくボタンが2つ上下に付いた紐式だ。
彼は紐を解いて、封筒を開けると中身を覗いて手で取り出した物を1つ1つとテーブルに置いていった。中から出て来たのは、何重にも折り畳まれた大きい厚紙が1枚、メモされた3枚のカード、片手分だけの右手用の白い手袋が入っていた。赤月は、3枚あるカードの内の一番上の1枚を手に取り、メモを読んだ。
「これは、貴方の願いを叶えてくれる儀式です・・・は?」
そう言って、他のカードにも目を通した。
「なんだ、これ。新手の詐欺商法?それとも宗教勧誘か?」
余りにも怪しい物を目にした赤月は、呆れた顔をしながら、それを見つめたが、そのまま他の中身と封筒を一緒に側にあったゴミ箱に落とした。
「はっ、最近変なのが増えたなほんと」
そう言うと、カバンを持って自室に入った。
部屋で制服を脱ぎ、家着に着替えてから、部屋で少し漫画を読んで軽く寛いでから、部屋にあった菓子を食べながら宿題を済ませた。
7時を過ぎた頃、彼は近くのコンビニで弁当やお茶を買って行き、夕飯を済ませた。
彼は、自炊は出来るが、週に何度かはコンビニやスーパーで買った弁当や惣菜等で簡単に済ませる。元々、料理はそれ程得意ではなく。簡単なこと料理しか出来ない。
食事を済ませた彼は、テレビでバラエティ番組を見てから、10時過ぎに入浴や歯磨き等の済まると、寝間着を着た彼はベッドの上で漫画を手にして、時間を潰した。
そのうち、彼に眠気が襲って来たことで、瞼が少し
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