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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
刀会 3
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「ハッ、くだらねぇ」
心底侮蔑した表情を浮かべて鼻で笑う。おおかた竹刀でもってペチペチ叩き合うチャンバラごっこが繰り広げられているのだろう。防具の上から打突を入れてなにが一本だ、有効だ、技ありだ。
三本勝負? アホか、人の命は一人に一つ。ゆえに三本勝負などありえない。
女、子どもの武道ごっこにはヘドがでる。剣(拳)は凶器、剣術は殺人術。目的は暴力、極意は殺生。それが武だ。
矛を止めると書いて武だと? ちがうね、矛をもって堂々と前進する様こそ武だ。
道という漢字の由来は首を手にたずさえる形から生まれたという。
異邦の地を開拓するさい、祓い清めるために異民族を生贄にし、その首をもちいたことから道という字が作られたというのだ。本当か嘘かは知らないが、鏡はこの説が気に入っていた。
矛を持って道なき道を開拓し、進むのだ。まさにこれこそが武の道。武道じゃないか。
鏡は世界中をあざ笑うかのような冷笑を浮かべ、一人庁舎へとむかった。
十合、二十合、三十合……。桃矢と琥珀は丁々発止の打ち合いをくり広げていた。
「桃矢君すごいっ! あの琥珀ちゃんの攻撃をガードするどころか反撃までしてるよ!」
「桃矢さん、訓練でも強かったですけど、ここまですごいとは思いませんでしたわ」
「ああ、徒手空拳の中国武術の訓練をしているから薙刀でどこまで戦えるのか、少し心配だったが杞憂だったみたいだ」
「でもこのわずかなあいだに、よくここまで強くなれたものですわ……」
「戦士の成長は樹木が伸びるようなものではない、石を積んで塔を作るようなもの。石を持ち上げているあいだ、高さに変化はないように見える。けれど、積み上げられた瞬間にどんと高くなる。……ところであの動き、彼は形意拳を使うようだが」
「わかるんですか?」
「さすが男塾先輩!」
「ああ、形意拳は槍の技法から発達したという説がある。形意拳の創始者だと言われる岳飛が槍の名手ということと、形意拳の動きの多くが槍術と共通していることから生まれた説だが、実際に刑意拳の初歩である五行拳にふくまれる金行劈拳は槍を振り下ろす動作に、木行崩拳は突き刺す動作そのものだ。薙刀術」
「「「「へ〜」」」」
男塾先輩が一席ぶっているあいだにも桃矢と琥珀の戦いは続いている。
蝶のように舞い、飛燕のように宙を切る琥珀の薙刀を素早く受け流しては、的確に反撃する。
(……梅桃桃矢、こいつ先読みでもできるの? 私の攻撃が全然あたらない!?)
琥珀は薙刀を風車のように回転させ、連撃を放つもそのことごとくがかわされる。
妙だ。こちらの動きよりも一瞬早く反応しているのではいか?
「桃矢のやつ、琥珀の技の始動よりも速く動いている。まるで琥珀の攻撃する位置を知ってい
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