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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
刀会 3
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続行は無理と見た審判はそのまま桃矢の勝利を宣言。
梅桃桃矢の、緋組拾参番隊の勝ちだ。
呪術をまじえた本格手な戦闘が第一試合から展開され、まわりからは歓声が上がる。
「だいじょうぶ、琥珀ちゃん?」
「……まさか簡易式で武器を、薙刀を作るだなんてね。その発想はなかったわ。これは完敗ね」
「僕もこういうふうに式符を使うって考えはなかったです。これは朱音ちゃんのアイデアですよ」
簡易式で武器を作る。つい先日街でガラの悪い連中にからまれたさいに朱音が使った術を思い出してこころみたのだ。
呪術で武器を作る。
この発想はなかなか盲点である。呪術が使えれば剣や銃といった道具をもちいる必要はない、腕に覚えのある術者ほど既存の物に頼らず呪術による直接解決をもとめる傾向にあるからだ。
呪術はあくまで問題解決するための手段の一つにすぎない。使えるなら銃でもパソコンでもなんでも柔軟に使うよ。と割り切って考える者でも、わざわざ呪術で道具をこしらえ、それを手に取って使う。という考えはなかなか出てこない。ある意味で無駄の多い行為だからだ。
だが今回はその無駄な行為が役に立った。式符をもって自在に動く式神を作るのではなく、ただの武器を作るという発想のなかった琥珀には抜群の効果をもつ奇襲になったのだ。
「この四王天琥珀に勝ったからには、他のやつに負けることはゆるさないわ。絶対にこの刀会で優勝すること。わかった?」
「……うん、優勝する。でも琥珀ちゃん、勝ったのは緋組拾参番隊みんなの力があったからこそ、僕一人の実力じゃないよ。最後の簡易式は朱音ちゃんのおかげだし、紅葉さんと珊瑚さんが武と呪の闘いかたを見せて、僕までつないでくれたから勝てたんだ。僕が最初から琥珀ちゃんと戦ってたら、今みたいに勝てなかったかもしれない」
「ふん、あんたも紅葉みたく絆とか友情とか言うつもり? ……まぁいいわ。勝者であるあんたがそう言うのならそれでね。……あ、それと優勝するだけじゃだめよ、今後は武道以外の授業でも優秀な成績をとること」
「え? なんで?」
「この四王天琥珀に勝った人間は文武両道の優等生じゃなくちゃ納得できないわ。早く成績をあげて緋拾参番隊から白組壱番隊に入れるようになりなさい」
「おいっ、勝手に桃矢を引き抜くな!」
「そうだよ、桃矢君を最初に見つけたのは私達なんだからっ」
「あら、そういうことなら八番隊に来ない? 今ならうんとサービスするわよ」
「八番隊なら同じ緋組のうちに来なさいよ」
「ねぇ、桃矢君――」
「桃矢く〜ん――」
「ちょ、まってください。僕は――」
張りつめた空気から一変。舞台上は桃矢の身柄をめぐっての姦しい喚声につつまれた。
「おやおや、急に雰囲気が女子高みたいになったね」
「よく見ればあの子は男子じ
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