ターン83 鉄砲水と決別の歯車
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定しづらいだろう。特に今回の場合クロノス先生だって、本当は授業をしないなんてありえないことだという負い目があるはずだからなおさらだ。
でもだからって、こんなえげつない情報操作するかね、普通。仮に今年の卒業失敗しても、絶っ対に葵ちゃんのことは面と向かって敵に回さないようにしよう。
まあ内容はともかく、その効果が抜群だったことは間違いない。今の放送を聞いてすぐにわらわらと集まってきた全校生徒が、アリの子1匹逃げ出せないほどにデュエル場を取り囲む。こんなに一度に詰めかけて、すっ転んだらどうする気なんだか。
……いやいやいや、待てよ?今なんて言った、一度に?そうか、そういうことか。これは結果的には、葵ちゃんのおかげといえるのだろうか。ともかくこの状況のおかげで、ようやくさっき自分が何に気が付こうとしていたのかがわかった。だとしたらここでの正解は、こうだ。
「まんまとしてやられましたね、僕も先生も。やられたものはどうしようもないから、デュエルは続けますよ」
「まあいいでショウ。あなたやシニョール十代のようなラーイエローに昇格しようという意志すら見られないドロップアウトボーイズごときに、早々敗北する私ではないノーネ。よろしい、もし私がここで負けたーラ、授業でもなんでもやってやりますーノ」
「今の聞いた、皆!?言質は確かに取ったからね!そうと決まれば魔法カード、浮上を発動!僕の墓地からレベル3以下の水族モンスター、グレイドル・イーグルを表側守備表示で蘇生!」
グレイドル・イーグル 守500
「そして相手フィールドにモンスターが存在し、僕の場に攻撃力1500以下のモンスター1体が特殊召喚された時。速攻魔法、地獄の暴走召喚を発動!僕のデッキからさらに2体、グレイドル・イーグルを攻撃表示で特殊召喚!」
再び蘇ったイーグルの全身がぶるぶると小刻みに震えたかと思うと、その全身が突然2つ、そして3つにアメーバよろしく分裂増殖していく。結果的に僕の場には、元の姿と寸分違わない3体のイーグルが残ることとなった。
グレイドル・イーグル 攻1500
グレイドル・イーグル 攻1500
「ですが地獄の暴走召喚はその強力な展開能力の代償として、相手プレイヤーにも場のモンスターと同名モンスターを可能な限り並べさせてしまいますーノ。私もデッキから、さらなる古代の機械飛竜を……なるほどシニョール清明、確かに悪知恵に関してはだいぶ成長したようなノーネ」
古代の機械飛竜 攻1700
古代の機械飛竜 攻1700
案の定3枚入っていた古代の機械飛竜の残り2体がフィールドに呼び出され、その効果を発動しようとしたところでクロノス先生も気づいたらしい。口角を釣り上げ、感心したように薄く笑う。
「ええ。古代の機械飛竜のサーチ効果は、
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