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遊戯王GX〜鉄砲水の四方山話〜
ターン83 鉄砲水と決別の歯車
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着した黄色い鷹状のイーグルが、本物の鷹よろしく僕の差し出した腕を止まり木がわりに着地する。守備表示でセットしてもよかったけれど、クロノス先生の切り札である古代の機械巨人(アンティーク・ギアゴーレム)は貫通能力持ちだ。どうせダメージを受けるなら、高い攻撃力の方で迎え撃とう。

「それで終わりとは、ずいぶん舐められたものナノーネ。私のターン、まずカードを1枚セットしましーテ、古代の機械飛竜(アンティーク・ギアワイバーン)を召喚。このカードが召喚、または特殊召喚に成功した時、1ターンに1度だけデッキから別の古代の機械1枚をサーチすることができるノーネ。この効果で古代の機械箱(アンティーク・ギアボックス)を選び、さらにドロー以外で手札に加わった古代の機械箱はそのモンスター効果で、デッキからもう1枚攻守どちらかが500ポイントの地属性機械族モンスター……古代の機械素体(アンティーク・ギアフレーム)をサーチできますーノ」

 わずか1体のモンスター召喚から芋づる式にサーチを行い、結果的に2枚のカードを新たに手札に加えるクロノス先生。古代の機械飛竜の方は前のデュエルでも使っていたのをそのままデッキに入れただけなんだろうけど、古代の機械素体?あれは初めて見るカードだ。
 そんな用心を知ってか知らずか、おもむろに機械仕掛けのワイバーンが動く。

「バトル、古代の機械飛竜でグレイドル・イーグルに攻撃するノーネ!」
「やっぱり……!」

 グレイドルモンスターには、戦闘破壊に対応して相手モンスターに寄生する効果がある。それを承知なはずのクロノス先生があのモンスターを攻撃表示で召喚してきた時点で何かあるとは思ったが、案の定仕掛けてきたか。となるとあの未知のカード、古代の機械素体の効果は手札誘発か何かだろうか。ともあれ古代の機械飛竜がその口をぱかりと開くと、喉の部分に内蔵されていた噴射口からまるで本物の竜が吐いているかのように火炎弾が打ち出される。咄嗟にイーグルが僕の腕から飛び立ち、その炎を大きく広げた翼で受け止めた。

 古代の機械飛竜 攻1700→グレイドル・イーグル 攻1500(破壊)
 清明 LP4000→3800

「まずは一撃。ファーストダメージは頂いていくノーネ」
「この程度!この瞬間、戦闘で破壊されたイーグルの……あれ?」

 本来ならば、炎を浴びて溶け崩れたイーグルはスライム状になって地表を移動、不意をついてワイバーンに寄生してコントロールを奪うはずだ。だが、いつまでたってもその気配がない。

「古代の機械の能力がすべて同じだとは、思わない方が身のためナノーネ。古代の機械飛竜は自身が攻撃する間、相手の魔法、罠の発動を防げないかわりに、モンスター効果の発動を許しません。さあ、これでターンエンドしますーノ」

 清明 
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