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ドリトル先生と春の花達
第六幕その六

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「どうぞ」
「ではお言葉に甘えまして」
「はい、どうぞ」
 先生にとても大きなお弁当を渡してくれました、そちらもお握りでおかずはハンバーグやゆで卵、サラダや林檎でした。
 そのお弁当を食べてです、先生は笑顔で言いました。
「美味しいです」
「そうですか」
「はい、とても」
 量は違いますが同じお弁当を食べている日笠さんにお話します。
「量も多いですしね」
「先生は大柄なので」
 だからというのです。
「量も考えました」
「そうでしたか」
「はい」
 そうだというのです。
「そうさせてもらいました」
「それは何よりです」
「たっぷりお召し上がり下さい」 
 日笠さんは先生ににこりと笑って言いました。
「それだけの量はあると思います」
「はい、これだけあれば」
 まさにというのです。
「お腹一杯です」
「それは何よりです」
「はい、そしてお弁当ですが」
 今食べているそれはといいますと。
「お握りがいいですね」
「お握りお好きですか?」
「大好きです」
 実際にというのです。
「日本に来てからそうなりました」
「日本人はやっぱりこうした時はです」
 お外に出た時はというのです。
「お握りです」
「そうですよね」
「それでそのお握りをですか」
「はい、好きになりまして」
 そしてというのです。
「今もです」
「楽しまれていますか」
「この通りです」
 右手にお握りを持ってお口の中に淹れて楽しく食べつつ言います。
「美味しく」
「ではお腹一杯です」
「いただきます」
 こうした和やかなお話もしてです、先生は日笠さんが作ってくれたお弁当を楽しみました。そしてです。
 先生はお昼を食べてからあらためて海を観て言うのでした。
「こうした海を観て」
「そうしてですね」
「和歌を作ることは」 
 日笠さんに応えて言うのでした。
「素晴らしいことですね」
「花鳥風月の全てをです」
「自然のですね」
「それを謡うものでして」
 和歌はというのです。
「季節のお花だけでなくです」
「海や川もですね」
「謡います」
 和歌はというのです。
「そうします」
「そうしたものですね」
「花鳥風月と恋愛をです」
「恋愛も重要な要素ですよね」
「和歌には」
「自然と恋愛を共に詠う」
 先生は目を細めさせて日笠さんにお話していきます。
「それが詩であり」
「和歌も然りですね」
「和歌はその融合が特に素晴らしいですね」
「自然と恋愛の」
「その融和がです」
 まさにというのです。
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