~prelude~
~The tragedy comes suddenly~
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の近くにあるマンション…たしか女子寮だったか―の屋上の縁に武偵高のセーラー服を着ている女の子がいた。遠目でも分かる、ピンクのツインテール。
「彩斗!女子寮の屋上に女の子がッ」
親方!空から女の子が! みたいな言い方だな
「飛び降りるつもりか……」
―予想通り、飛び降りた。ウサギみたいにツインテールをなびかせて虚空に身を踊らせたその女の子は
―ファサーッ。
と、滞空準備させてあったらしいパラグライダーを空に広げていった。
そして、ツインテールをなびかせ、あろうことかこっちに向かって降下してきた。
「バッ、バカ!来るな!この自転車には爆弾が―」
キンジが必死に怒鳴る
―が、間に合わない。女の子の速度が異様に速い。
ぐりん。ブランコみたいに体を揺らしてL字に方向転換したかと思うと、右・左と大型拳銃―コルト・ガバメントか―を抜いた。
そして―
「ほら、そこのバカ共!さっさと頭を下げなさいよ!」
バリバリバリバリッ!
俺達が頭を下げるより早く、問答無用でセグウェイを銃撃した。 あぶねぇなッ!
拳銃の平均交戦距離は、7mと言われている。だが、女の子とセグウェイの距離はその倍以上あった。
不安定なパラグライダーから、おまけに2丁拳銃の水平撃ち。 2丁拳銃は俺も出来るが、パラグライダーからの銃撃はびっくりした。
―上手い。なんて射撃の腕だ。あんなのが、うちの学校にいたのか?
くるっ、くるくるっ。2丁拳銃を回してホルスターに収めた女の子は、今度は、ひらり。
お尻を振り子みたいにして険しい顔のまま、飛んでくる。
そして数瞬、俺とキンジを見て、迷ったような顔をした。
―分かった。この女の子が何をしようとしているか。
『救助』(セーブ)だ。
ただ、いっぺんに2人は助けられないようだ。
そうなると…………
「おい、俺のことは心配しなくていい!それより、隣のやつを救助しろ!」
そう言うと、女の子は少し困った気な顔をしたが、キンジを救助するほうに決めたらしい。
それと同時に、物凄い睨んできた。 こわっ!
恐らく、『死ぬな』的な感じだろうか。
「よし…」
―と意気込んで、必死にペダルをこいで逃げる。
チラッとキンジの方を見ると…某国民的アニメ映画のワンシーンみたいになってる。
その直後、
―ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!
「やっぱり本物だったか…」
こっちも早めに終わらそう。
―全力でペダルをこぐ。最高速度までスピードを上げる。
それと同時にβエンドルフィンを分泌させる。
…あともう少し…………よしっ、かかった!
すかさず自転車を乗り捨て、全力でダッシュする。
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