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【凍結】剣製の魔法少女戦記 外伝・ツルギのVividな物語
008話『トレーニングと覇王』
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に腰の回転も乗せられた純粋な魔力パンチは真っすぐに僕のミットに吸い込まれてきた。
バシンッ!という殴打の音が鳴り響いて僕は多少後ろに下がっていくもなんとか受け止められた。

「ま、こんなもんかー」
「やっぱり純粋なパンチ力は強いよね。少しだけ手のひらが赤くなっちゃったよ」

ミットを外して少し赤く腫れた手のひらを見せる。
キリヤ君はそれで少し動揺したようだけど次の瞬間にはなぜかゴメンと謝られた……。なぜだろうか……?
まぁいつもこんな感じだから気にはしていないけどね。
キリヤ君って運動するときだけは神経が研ぎ澄まされるのか少しだけ遠慮がなくなるんだけど僕にとってはありがたいしね。
女の子顔だから他の子だとどうしても遠慮がちにされちゃうんだけどキリヤ君はそこら辺は深く考えていないようだけどあまり気にしないで僕と接してくれるから。
昔からそれでヴィヴィオちゃんと取っ組み合いの喧嘩までにはならなかったけど笑顔でけん制し合う仲になってみるみたいだし。
そんな時にノーヴェさんがシホお姉ちゃんにある事を聞いていた。

「シホさん、ちょっとあたしと一回やってもらってもいいですか……? 救助隊の奴らじゃどうしても力不足な感じなんで相手がいないんですよ」
「いいわよ」
「あー、ずるい!」

ヴィヴィオちゃんがそれで少し残念がっていた。
いつもならヴィヴィオちゃんがノーヴェさんと最後に打ち合いをしているからね。

「でも、ノーヴェさんも鍛えたいんだから我慢しようよ、ヴィヴィオちゃん」
「そうだよヴィヴィオ」
「ううー……そうだね」

それでヴィヴィオちゃんはしぶしぶ納得してくれたのか素直に見学しているようだった。
するとシホさんの姿を見たい人が結構集まって見ていたのでやっぱりシホお姉ちゃんは人気者なんだなと思った。
そしてシホお姉ちゃんとノーヴェさんの打ち合いが始まった。
そのスパーリングは一見して互角のようなものに見えるんだけど、僕は分かる……。
シホお姉ちゃんは涼しい顔をしているのに対してノーヴェさんは汗を滲ませて必死に拳や蹴りをシホお姉ちゃんに打ち付けているんだけどまるで鏡でも見ているかのように同じ動作をしているような錯覚さえ起きるほどにノーヴェさんと同じ動きをするシホお姉ちゃん。
これがシホお姉ちゃんの得意技である過去から蓄積された戦闘技術と経験を活かした洞察力・心眼による先読み。
これによって大体の実力者はシホお姉ちゃんには敵わないんだよね。まぁ、それを上回る実力者である英霊のみんなにはさすがに分が悪いらしいけど。
とにかくそれで完全にノーヴェさんは一方的に打ち付けていたのにも関わらず最後には先にダウンして膝をついていた。

「はぁ、はぁ……さすがシホさん。体力も動きもあたしとは段違いですね」
「ま
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