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艦隊これくしょん 災厄に魅入られし少女
第八話 一瞬の油断
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しかしここの鎮守府にいる艦娘達は『補給しかできない』ため、この話はタブーに近い。故にあえて伏せておいたが、昼間に放り込んだものを知っている間宮なら察することができるだろう。

「……わかりました。では後ほどいらしてください」

凰香の意図を察してくれたらしく、間宮がそう言ってくる。その言葉を聞いた凰香は間宮に頭を下げると、艦娘達の邪魔にならないように時雨達と共に自室へと向かっていく。

「提督はご飯を食べなくてもいいのですか?」
「提督は今はまだ忙しいのよ。ほら、早く食べちゃいなさい」

後ろで不思議がる初霜の声とそれをかわす間宮の声が聞こえてくるが、凰香は気にすることなく食堂を出ていった。


………
……



食堂を出てから数時間後、凰香達は再び食堂を訪れた。自室にいる間は主に書類整理などを行なっていたが、何かに集中していると時間が経つのは早く感じてしまうものである。
凰香が窓から食堂の中を覗くと、夕食のピークは過ぎたらしく、艦娘は『一人だけしか残っていなかった』。

「……初霜が残ってるわね」

窓から中を覗いていた防空棲姫がそうつぶやく。彼女の言う通り初霜が夕食を食べ終えているにも関わらず、未だに食堂に残っているのだ。
それを見た榛名が凰香に聞いてくる。

「凰香さん、どうしますか?」
「………今のところ初霜は私達に敵意は抱いてないから邪魔するようなことはしないと思うけど、油断はできない。警戒するに越したことはないわ」
「じゃあ中に入るってことでいいね?」

凰香の言葉に時雨がそう言ってくる。
凰香は頷くと、食堂の扉を開けて中に入った。

「あ、提督!」

凰香が扉を開けると初霜が振り向き、凰香の姿を確認した瞬間笑顔でそう言ってくる。
凰香は初霜のそばによると彼女に言った。

「初霜さんは戻らなくていいのですか?」
「提督が何をするのか気になりましたので。……もしかしてお邪魔でしたか?」
「……まあ、邪魔ではないですよ」

凰香はそう言うとそのまま厨房へと入っていき、その後に時雨と榛名と夕立が続く。厨房は意外と広く、四人が入ってもまだまだスペースが有り余るほどである。
すると初霜も厨房と食堂を繋ぐ机から身を乗り出してこちらを覗き込んでくる。そして先ほど現れた妖精さんも興味津々といった感じで凰香達を見てきた。
凰香は調理器具を準備しながら初霜に言った。

「その子とはいつも一緒にいるのですか?」
「はい。この子は私が建造された時からずっと一緒にいます。この鎮守府で一番仲が良いですよ」
「そうでしたか。それは良いですね」

初霜の言葉に凰香はそう言いながらも、淡々と準備
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