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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
巫女学科
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たちは、餓えた肉食獣の群れのようだ。
「マジで巫女クラスとやらに入ったんだな。なんだよその制服は、風俗かよ!」
「あー、なんかアキバ系っての? オタがよろこびそうだよな『モエー』とか言って」
「ほんと女にしか見えねぇ。それでおやじ引っかけられるぜ」
「なぁ……」
「ああ」
少年たちはたがいに目配せを交わし、桃矢を囲んだまま移動する。その輪から抜け出すこともできず路地裏に連れ込まれてしまった桃矢の目の前にカメラつきの携帯端末を突き出された。
「え?」
「ちょっと脱いでみてよ」
「……そんなこと、できるわけ――」
言いかけた桃矢の腹部に激痛が走った。
「うぐぅッ……!?」
先ほどのボディブローよりもはるかに力のくわえられたパンチにより、後方に吹き飛ばされ、背中を壁に叩きつけられ、倒れそうになるのを必死で耐えた。苦痛のうめきをあげながら顔を上げると、少年たちはニヤニヤと下卑た笑いを浮かべていた。
「女の子のストリップと思いきや、ざんね〜ん。男でした〜、て画が撮りたいんだよ」
「そうそう、桃子ちゃんカワイイからみんなだまされちゃうよ、きっと」
「早く脱いでよ」
「D・V・D! D・V・D!」
もはや桃矢は込み上げてくる涙をおさえることができなかった。
(こんな時に僕の持っている力なんて全然役に立たない。あんなの邪魔なだけだ……)
「オラ、とっとと脱げよ。それとも脱がされてぇのか」
服を強引に脱がそうと、金髪の手が迫る。
「……こいつほんと女みてぇ。これならマジでやれるわ」
「やっちゃう?」
「やっちゃおうか?」
桃矢の衿に金髪の手が強引に侵入してきた、その時――。
「はいそれまでー。警察に通報されたくなかったら、狼藉者のみなさんはとっとと退散しちゃってくださーい」
救いの手がさしのべられた。
塾舎近くにある中華料理屋で小腹を満たした秋芳と笑狸が渋谷の街を歩いている。
「あー、美味しかった。でもちょっと物足りないかな」
「……ああ」
不機嫌を音にしたらこのような声になるのだろう。そんな声の調子だ。
「あれあれ? 秋芳ってばご機嫌斜め?」
「あたりまえだ。三パーセントの増税なのに一律五〇円も便乗値上げするとか、ふざけるにもほどがある。個人でやってる店ならともかく、チェーン店ならもう少し頑張れよと言いたい」
「ああ、それで怒ってるんだ。んー、でも一番ふざけてるのは、国民に増税を強いておいて、自分らはちゃっかり給料上げてる国会議員の連中だよね」
「ああ、そうだ。そうだとも! まったく日本人は明治維新と敗戦後の復興に民族的なエネルギーを費い果たして、権力者に対して暴力によって異議をとなえるエネルギーを枯渇
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