54 誇示
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リども銀を獲れたけんそれを誇りに思うわ」
「うん、学校でも自慢できるわよ」
「城ヶ崎さん、おちもおみゃはんに会えて嬉しかったわ。そうだ。住所交換せん?手紙だすわ」
「ありがとうっ、私の住所も教えるわっ!」
城ヶ崎も雲沢に自分の住所を教えた。こうして二人は着替えて共に楽屋から出た。
「それじゃあ、手紙送るわ。あ、ウチのパパと皆が待っているわっ!さようならっ!」
「うん、また会えるといいね!」
城ヶ崎は雲沢と別れ、応援に来たクラスメイトと自分の父の元へ向かった。
「皆来てくれてありがとう」
「城ヶ崎さん、残念だったわね」
笹山が城ヶ崎を慰めた。
「いいのよ。私は自信もって弾けただけでも楽しむ事ができたし、それに皆が応援に来てくれてホント嬉しかったわ。それから銀賞を獲った人とも仲良くなれたしね」
「銀賞を獲った人ってあのすごく可愛い人?」
リリィが聞いた。
「ええ、そうよ」
「うおお〜、城ヶ崎さん凄いねえ。アタシらさっきまでその人の話してたんだよ〜」
まる子が雲沢の顔を思い出しながら言った。
「へえ、確かに可愛いわね。今度その人に手紙出そうと思ってね」
「ええ、そこまで仲良く!?」
皆が驚いた。
「ええ、そうよ」
「素晴らしいじゃないか、それじゃあeverybody、そろそろ帰ろうじゃないか。明日は学校だしね」
「うん!」
こうして皆はホールを後にしてヒデじいが運転するマイクロバスに乗った。
「じゃあ、姫子、帰るか」
「ええ」
城ヶ崎も父の車に乗って清水へと出発した。
花輪の家に到着し、皆はバスを降りた。皆がそれぞれの家へと帰る。藤木は笹山に話しかけられた。
「藤木君」
「な、何だい?」
「藤木君と一緒に行けて楽しかったわ。ありがとう」
「笹山さん・・・。うん、こっちこそありがとう」
藤木は笹山に礼をされ嬉しく感じた。以前笹山と遊園地で偶然出会い、共に楽しんだ時と同じような気分だった。藤木は大阪へ行けてよかったと思うのだった。
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