54 誇示
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屋のモニターで演奏を観ていた城ヶ崎は雲沢の伴奏に驚愕していた。
(凄いっ・・・!あの指裁きっ・・・!!もしかしてっ・・・!!)
城ヶ崎は雲沢が金賞を獲るのではないかと予感していた。
雲沢の演奏が終わった。多くの人から拍手を受け、雲沢は舞台から退場した。楽屋に戻ると、城ヶ崎が出迎えた。
「雲沢さん、お疲れ様っ!!雲沢さん私より凄い上手く弾いてたわよっ!!」
「え・・・?ああ、だんだん。おちも緊張したけどきばんたわ。賞が獲れなくても今すごい自分を誇りに思うんだ!」
「私も、自分が自信もって弾けたことで満足しているわ」
やがて全ての演奏が終了した。ステージマネジャーが参加者全員に呼び掛ける。
「これより結果発表を行いますので、舞台袖に集まってください」
「それじゃあ、雲沢さん、行こうか」
「うん」
こうしてコンクールの参加者は舞台袖へ向かった。
参加した少女全員がステージに立った。ステージにあったピアノはしまわれていた。司会が真ん中に立って進行を行った。
「観客の皆さん、お越しいただきましてありがとうございました。そして、参加者の皆さん、お疲れ様でした。これでは、結果発表を行います。まずは銅賞から、銅賞は・・・」
観客が静まった。
「石川県代表の、島村みつ子さんです!」
呼ばれた島村みつ子という少女が観客と他の参加者から拍手を受けた。
「続きまして、銀賞は・・・、島根県代表の雲沢ゆかりさんです!!」
雲沢は驚いた。
(え・・・、おちが銀賞?)
雲沢はまさか自分が銀賞を獲れるとまでは予想していなかった。雲沢は前に出てお辞儀をする。そして銀賞のメダルを贈呈係の男性から受け取った。
(あのかわいい子が銀賞か・・・)
藤木は雲沢の事を覚えていた。
「では、金賞の発表です。栄えある金賞は・・・」
客席では、城ヶ崎の応援をしている藤木達が、城ヶ崎の名が呼ばれることを祈っていた。
「・・・」
司会が名を呼ぶまで意図的にもったいぶらせていた。
「・・・、埼玉県代表の浦野美智子さんです!!」
呼ばれた浦野美智子という女子が顔に手を当てて喜んでいた。
「城ヶ崎さんじゃなかったか・・・、残念だったわね」
笹山が肩を落とした。
「うん・・・」
藤木が返事をした。
こうしてコンクールは閉会した。
「雲沢さん、銀賞おめでとうっ!!」
城ヶ崎は雲沢を祝福した。
「だんだん・・・」
「これで好きな子もきっと感心するわよっ!」
「うん、そげね」
雲沢は顔を赤らめた。
「私は入賞はできなかったけど、自分の実力を出せたから悔いはないわ。それからここで雲沢さんと会えたこと誇りに思っているの」
「え・・・、そげなの?うん、おちはここで金はム
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