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仮面ライダーディロード〜MASKED RIDER DELOAD〜
序章〜全ての始まり、守護者の刃〜
第1章 誕生!最強ライダー編
風の断章 凪風雅という男
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くて、傷つけてしまったことがあった。今思うと、矛盾していると思うよ。」
「矛盾って、どうしたんですか?」
「僕がこの力、ディロードの力を望んだのは、自分の世界から逃げる為。そして、別の世界なら、本当の意味の友達が出来るかもしれない。そう思ってこの力を手に入れたのに、結局、最初の頃は積極的に協力しようとしなかった。自分一人で全て解決しようとしていた。」
「それはきっと、そこまで雅の心が、傷ついていたんだと思う。私も、母さんが絶対だった時、なのはの言葉は心に響かなかった。だから、本当に心配してくれる人の大切さに、しっかり気づけるんだと思う。」
「そうか…傷つくことが当たり前だと思っていた僕ととっては、その大切さにすら、気付けなかったのか。ありがとう、フェイト。」
雅は、フェイトに感謝の言葉を贈る。
「こんな悲しい話は終わらせて、雅さんの家族ってどんな人だったんですか?」
圭一は次の質問に移る。
「僕の家族?さっきも出たけど、僕の家系は武術『凪風流』という室町から続く防衛武術の家系で、僕は17代目の当主でもあるんだ。」
「雅、室町から続くのに、17代目だとすると、一代がすごく長くなるわ。」
梨花は雅に質問する。
「何故かはわからないが、当主になると、次の当主─つまり、自分の長男が当主の器になるまで、謎の長寿となる。きっと、血を絶やさないように天からの加護があったのだろう。それで、僕の家族構成だけど、父上の龍道と母上の藍音との間に長男として生まれて、その下に2歳下の弟の流夜、それに6歳下の妹の望実がいた。流夜以外は、僕の目の前で大ショッカーに殺され、流夜の行方は解らず終い。上手く逃げていればいいんだけど…」
雅は顔を曇らせる。
「大丈夫ですよ。きっと何時か、会えますって。」
圭一は雅に言う。
「そうか。僕の家族について話すのに、僕の流派の事は話していなかった。僕の流派、古流武術凪風流は元々農民や町の人が盗人などからその身を護れるよう護身の為に作られ、現在ではその技術が枝分かれし、世界の様々なスポーツの一部となっている。言わば体術の祖と呼ぶべき武術だ。ただ、長い歴史には、凪風流を戦闘の為に進んで使おうとする者もいた。その者達は、護りより殺しに特化した技を作り上げた。それらは、『闇風式』と呼ばれ、禁じ手となり、身に着けた者は破門にした。実は、流夜も闇風式に手を染めて、破門にされたんだ。」
「すごい…」
武術を詳しく知らないフェイトは、ただそう呟いた。
「僕の世界、僕の事、よく分かったかな?」
雅は質問する。
「はい。すごく辛い事があって、今の雅さんがあるんですね。でも、なんでそんな辛い毎日だったのに、耐えられたんですか?」
圭一は質問する。
「僕がみんなの事を知ったのは中学時代のことだった。一番辛かった時にみんなの世界を知って
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