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東京レイヴンズ 異符録 俺の京子がメインヒロイン!
骨喰
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、名門倉橋の当主だろうが『用があるならおまえが来い』と言いたい。
 人を呼びつけるとは何様だ。
 そう反骨心が刺激され、最初はことわるつもりだったのだが京子からもお願いされたので、おとなしく召喚に応じることにした。
 かわいい恋人の願いを無下になどできない。
 そう、恋人だ。
 つい先日のこと。
 如来眼の力に覚醒するも、その力を制御できず霊気の暴走を起こした京子。そのドサクサにまぎれての告白に成功し、晴れて恋人同士となったのだ。

「レポートのこと以外にも、いろいろと話したよ。今後の陰陽師のありかたとか聞かれたから、仕事の細分化について意見した」

 現代の陰陽師。祓魔官の仕事は大きく二つ、霊災修祓と、その霊災を発見するための霊視にわかれている。
 この二つに分類されている作業をさらに細分化することで現場の負担を軽減させる。今のやり方は警察官だからと、その全員に交番勤務も刑事も鑑識も、警察の仕事のすべてやらせているようなもので、激務以外のなんでもない。
 陰陽塾を途中退塾するようなレベルの学生でも、霊視という作業内の、さらに一つの作業だけに専念するのならばできるはずだ。
 現場の仕事を続けることで熟練し、学生の時にはできなかった他のこともできるようになる可能性だってある。
 資格制度がきちんとしていて手当がつくなら、自主的にステップアップする者も多いはずだ。
 祓魔局だけでない。呪捜部にも似たような施行をする。
 また現状、陰陽塾に入るには見鬼が必須だが、霊力さえ規定以上にあるのなら、式神や呪具の製造にまわってもらうのもいい。
 『統合呪術者としての陰陽師』にこだわることなどないのだ。
 さらに陰陽塾での授業を単位として認め、一般の学校へ編入させるなどの配慮をし、完全に呪術から離れるような者用にも進学・就職先を斡旋する。
 呪術界の裾野を広げ、敷居を低くすることで応募者の数が増えれば、それだけ多くの人材が集まる。
 慢性的な人手不足の解決になることだろう。

「うん、良い考えだと思う。あなたって色々と考えているのね。……ていうか凄いわ」
「なんせこれから『最高』の陰陽師になろうって子の隣を歩くわけだからね。色々と考えるわけさ」
「そうよ。これから秋芳君はずーっとあたしのそばにいてもらうんだから」
「そのつもりだよ。ところで良かったのか? せっかくここまで来たんだから、久しぶりに父親に会って話でもしてきたら…」
「…父はいそがしいから、たぶん会ってくれないわよ。それにもともとあたしは秋芳君のつき添いで来てるの。逃げ出さないようにね」
「逃げないって。笑狸のやつは逃げたけどな、さすがに陰陽庁は居心地が悪いらしい」
「そうね。ここって霊的な存在を問答無用で弾いちゃう結界も多いし、笑狸ちゃんは来たくない
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