第四十一話
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だから、俺も長門さんを持ち上げる。
やはり、俺はこの人や木曾ほどの実力はまだまだない。早く追い付いてみせたい。
「……………………まーた謙遜してる(ボソッ)。」
「ん?青葉、なんか言ったか?」
「いいえ、何も?」
なにか青葉が呟いた気がしたが…………気のせいか。
「そう言えば、千尋は演習で初めてMVPを獲得したな。おめでとう。」
と、長門さんが言った。厳正な審査の結果、俺がMVPということになったらしい。まぁ、ありがたい話だ。
「ありがとうございます。」
「となると…………二人とも、このあと時間あるか?」
と、長門さんは声の大きさを少し落として聞いてきた。
「ん、あ、はい。特には。」
「私も今日は暇なんですよね…………。」
「ふむ、それでは、二二〇〇に私の部屋へ来てくれ。」
「「……………………?」」
俺と青葉はお互いに顔を見合わせた。長門さんが俺達二人に用事でも有るのだろうか。
「それでは、私は準備してくる。ごちそうさまでした。」
長門さんはそう言うと、いつの間にやら食べ終わっていたトレーを持ち、スタスタと歩いていってしまった。いやほんと、いつの間に…………。
「…………なんと言うか、なに考えてるか読めない人だな。」
「同感です…………彼女だけは本当に読めない…………(と言うことにしときましょう)。」
俺達は長門さんの後ろ姿を眺めながら、少し冷めてきている晩飯を食べ始めた。
…………何となく、色んなことが起こる日だな、と思った。
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