第9話 偽りの生命に断罪を
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」
何時の間にか鋼糸による結界は範囲が広がっており、黒い和服に虚無僧笠を被っている8人よりも前にいたリーダー格と思われる剣客にクラウディオの攻撃の手が伸びる。
だがしかし、
「・・・・・・・・・」
「なっ!?」
虚無僧笠のリーダー格はクラウディオの鋼糸を居合い切りで見事に断ち切って見せたのだ。
驚いたのは別にクラウディオ自身が自信家だったからでは無い。
相手の力量を推し量った上での攻撃だったにも拘らず、通じなかったからだ。
(見誤った?)
反省し、また観察を始めようとすると、リーダー格が動く。
「八聖衆、殺害を許可する」
「「「「「「「「ハッ!」」」」」」」」
1人は鋸を1人は小太刀を1人は薙刀を1人は十字槍を1人は鎌を1人は槌を1人はあらゆる暗器を1人は弓を取り出す。そしてリーダー格は勿論刀を。
それぞれ己が半身たる得物を取り出した途端、虚無僧笠の9人の気が爆発的に増えた。
この事に驚きを隠せないクラウディオ。
自分の観察眼が見誤る事はあるだろうが今は如何でもいい。それ以上に今は考えねばならない事があるからだ。
それは、後で背を向けていた義経様と弁慶様、それに車内で待機しておられる紋様の御3方をどう生かしてこの場から逃がすかだ。
何せリーダー格の虚無僧笠は実務家事戦闘力から何でもござれの完璧執事から見ても格上の強者だ。
勝手な憶測だが、一対一の状況でもヒュームでも勝てるか判別できないほど。
残り8人は自分よりも下であろうが、序列最下位などトンデモナイ。
風間ファミリーの武士娘である川神一子や椎名京が、ファイターハイ状態で実力の限界を超えた状態くらいには強いのだ。それが8人だと言うのだから窮地である。
兎に角、何としてもこの窮地からあの御3方を脱出させる事に努めねばと思案していた所に、鋼糸の結界を全て切り裂いて自分を切り捨てようとするリーダー格ほぼ眼前に来たのだ。
これにクラウディオは今集められるだけの鋼糸を集束させて、最硬防御姿勢を取
「切捨て御免」
「ッッ!!?」
防御に回した鋼糸ごと袈裟切りされたクラウディオは、衝撃により吹き飛ばされて塀にぶつかる。
「ゴフッ!」
「クラウ爺!」
塀に激突した衝撃と斬られた事により吐血するクラウディオ。
しかし吐血して意識があると言う事は生きている証拠でもある。防御に回した鋼糸は全て切り裂かれてしまったが、代わりに斬られた肩口から胸のあたりまでそこまで深い傷口では無い。
しかし吐血する程なので重傷なのには変わらない。
(直に立たねば・・・!)
追撃を恐れて立ち上がろうとするも、力入らず立てない。
そして切った張本人は|
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