第六話
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で近づいてきた。
「えへへ、二週間ぶりだね。生徒会室にようこそ、リィン・シュバルツァー君、カイム・グレイス君。サラ教官の用事で来たんでしょ?」
「え、ええ。生徒会の方だったんですね。(飛び級なんだろうか?)」
(分からん。改めて見るとフィーより下そうだが。)
この少女が生徒会役員ということに驚き二人はこの距離で少女に聞こえないように話すという器用な会話をしていたが、少女に話しかけられたことで中断した。
「それじゃあ改めて。この学院の生徒会長のトワ・ハーシェルっていいます。よろしくね、リィン君、カイム君。」
「あ、はいどうもって……」
「「せ、生徒会長ッ!?」」
彼女の自己紹介に二人は驚愕した。生徒会のメンバーという事にも驚いたがまさかそこのトップだとは夢にも思わなかったのだ。そんな二人の驚きをよそにトワはなにか困った事があればいつでも頼ってほしいと気合十分に宣言し、その姿に和みながらも見た目で判断していたことについて罪悪感を感じていた。そして誤魔化すかのようにサラに頼まれた用事について尋ねた。
「確かZ組に関する何かを預かって貰っているとか聞いたのですが。」
「あ、うんうん。これなんだけど……。はい、どうぞ。一番上のがリィン君、二番目のがカイム君のだよ。」
二人の質問にトワは机の上から手帳のような物を複数差し出してきた。
「これは……学生手帳?」
「そういやまだ貰ってなかったですね。」
「ごめんね、君達Z組は他のクラスとカリキュラムがちょっと違ってて……≪戦術オーブメント≫も通常とは違うタイプだから別の発注になっちゃったんだ。」
他の学生たちのオーブメントは従来の物と同じでありそれ故に今までと同じレイアウトで仕えたのだが
最新型のARCUSは操作説明などが違うので時間が掛かったらしい。確かにあれだけの機能があるのならば遅れるのも道理だろう、と二人は納得したがここでカイムはある事に気付く。
「あの、もしかしてこの編集も会長がやってくれたので?」
「うん、サラ教官に頼まれて。」
「あんのズボラめ……一週間程酒抜きにしてやろうか。」
「わわ、違うよ。私が手間取っちゃったせいなんだし。」
「いえ、会長は何にも悪くありません。というかこれは生徒会じゃなくて教官がやるべき仕事の筈ですが。」
カイムの言葉にリィンも同意する。生徒の貴重品を教官ではなく先輩とはいえ別の生徒にやらせるなど普通はありえない。まして新型戦術オーブメントという重要事項の事なら尚更だ。トワはサラはいつも仕事が忙しく、その上自分は他の教官の仕事も手伝っているから今更との事だ。
(いい人だ……途方も無く。)
(ああ、しかもサ
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