第六話
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はオリエンテーリングで中を探索した旧校舎があった。
「どうかしたのか?」
「いや、旧校舎を見ると今更ながら入学式からとんでもない所に放り込まれたもんだと思ってな。」
「あー、確かに。」
入学式の事を少し談笑しながら再び生徒会室向かおうとして、
「「!!?」」
突如旧校舎の方から妙な、重い気配を感じて咄嗟に二人揃って刀を構えた。それから数秒、意識を張り詰めたがそれ以上何も起こらなかった為、納刀する。
「……リィン。」
「二人揃って感じたんなら気のせいじゃないみたいだな。」
「ああ、気のせいにしては重過ぎる。……何があるっていうんだ?」
「……ここで話しても仕方ない。気にはなるけど今は生徒会室に行こう。」
「それもそうだな……。」
未だ気配の正体は分からないがここで二人で憶測を話していても埒が明かないということで、この件はあとでサラ達教官等に話す事にし、二人は再び生徒会室に向かい始めた。
旧校舎で妙な気配を感じてから数分後、二人は生徒会館の前に立っていた。
「サラ教官が言ってたのはこの建物だな。」
「ああ。さて、生徒会室は……一階は食堂だし多分二階だろうな、入ろうぜ。」
カイムの言葉にリィンが賛成し中に入ろうとした時、後ろから声をかけられた。
「よ、後輩君達。」
声のした方向を向いてみると、バッグを背負いバンダナをつけた銀髪の青年が立っていた。
「えっと……?」
「お勤めゴクローさん。入学して半月になるが調子の方はどうよ?」
「あ、ええ……(どうやら先輩みたいだな)。」
「まあボチボチです(崖の上から見ていた人間の一人はこの人か……)。」
青年の問いかけに答えながらリィンは発言から彼を先輩と判断し、カイムは気配からオリエンテーリングの時に旧校舎右側の崖から見ていた人物の一人が彼だと確信した。
「――正直大変ですけど今は何とかやっている状況です。授業やカリキュラムが本格化したら目が回りそうな気がしますけど。」
「面倒そうな気配がプンプンしますしねぇ。」
「はは、分かってんじゃん。特にお前さん達は色々てんこ盛りだろうからなー。ま、せいぜい肩の力を抜くんだな。」
「だって。言われてるぞ、リィン。」
「は、はあ……って待て、これ俺限定か!?」
「お前は俺と違ってくそ真面目だからな、色々面倒背負いそうな未来がよく見えるぞ?」
「不吉な事を言わないでくれ!!……と、ところで先輩ですよね?名前を伺っても構いませんか?」
リィンの質問に今迄の二人のやり取りをニヤニヤしながら見ていた青年は慌てるな、と言いな
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