第六話
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楽器とかできたりするの?」
その質問に対してリィンとガイウスは否と答えカイムは是と答えた。
「カイムって何気に多芸だよね。それで何の楽器?」
「ピアノとリュートを主にあと数種かね、全部知り合いにしこまれたんだ。といってもレパートリーはそんなに多くないけどな。」
「それだけできれば十分だと思うけどな。」
「うむ、機会があれば聴いてみたいものだ。」
「そんな大したもんじゃないさ。そういえばガイウスとリィンはクラブに所属したりするのか?」
リィンとガイウスの純粋な賞賛にくすぐったそう返しながらカイムは二人に尋ねた。
「俺は美術部という所に入ろうかと思っている。」
「美術部……ちょっと意外だな。」
リィンの言葉にカイムとエリオットは頷く。槍術を使い体格のいいガイウスはクラブに入るとしたら運動系のクラブに所属すると思っていたからだ。
「ガイウス、絵とか描くんだ?」
「故郷にいた頃にたまに趣味で描いていた。ほぼ我流だから、きちんとした技術を習えるのはありがたいと思ってな。」
「そっかぁ……。」
「故郷というとノルドだったな。興味あるし今度見せてくれよ。」
「ああ、構わない。」
四人がクラブ関係の話に花を咲かせていると教室にサラが入ってきた。
「よかった、まだ残ってたわね。」
「サラ教官。」
「どうしたんですか?」
「いや〜、実は誰かに頼みたい事があったのよ。この学院の《生徒会》で受け取ってほしい物があってね。」
サラの言葉に四人はまた面倒事かと内心で溜息をついていた。サラがいうには学院生活を送る上で欠かせないアイテムということらしく誰でもいいので取ってきてほしいとのことだ。それに対しリィンは入るクラブも決まっていないので見学と一緒に自分が取って来ると申し出た。
サラの頼みごとをリィンが受けてから数分後、生徒会のある建物への道をリィンとカイムが歩いていた。あの後、カイムも手伝いを申し出たのだ。
「悪いな、付き合ってもらって。」
「気にすんな、俺もどこに所属するか決めてなかったしな。」
「そうなのか?調理部とかフェンシング部とかには入らないのか?カイムに合ってるような気がするんだが。」
「俺これでも一応正規軍所属で皇族の護衛だからな、クラブとか入るとちと不便なんだわ。調理部のニコラス先輩、フェンシング部のフリーデル先輩とロギンス先輩には暇があれば顔を出してくれとか言われたけどな。」
「色々大変なんだな……と。」
二人が話をしながら歩いているとリィンが急に足を止め、視線を移した。不思議に思いカイムもリィンの視線の先を見てみるとそこに
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