合宿終了
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つある少女に声を上げつつ次打者の絵里にサインを送る。といっても何もないのでダミーなのだが。
(コンパクトに振り抜けば打てるはず!!)
そう意気込んではいたものの、ストレートにチェンジアップを混ぜてくる相手の投球に成す統べなく三振。希も凡打に倒れ三者凡退になってしまった。
(やべぇ・・・これだとツバサを打てない)
球種はツバサの方が多い。球速は彼の方が上だが、キレも彼女の方がある。となると打つのがどれだけ困難かは言うまでもない。
「剛」
「何ですか?ルール違反ですよ」
ネット越しに声をかけてくる八崎。本来はスタンドにいる人間と言葉を交わすのはルール違反だが、練習試合なのでそこは大目に見てもらうことにする。
「ちょっとしたアドバイスだけど、どうする?」
「何か対策が?」
速いボールに対応する方法はあるが、この試合でそれをやっても多彩な球種を擁するツバサには対応できない。そこで徳川からアドバイスを受けてみると、剛は眉間にシワを寄せるが、先輩からのアドバイスなのでとりあえずやってみることにした。
中学生 020 10
音ノ木坂 000 0
ランナーを出しながらもなんとか凌いだ海未。その裏の攻撃は5番のにこから。剛は円陣を組み指示をした後、にこ、ことりと花陽に何やら声をかける。
まず打席に入ったにこはバントの構えを見せる。
(ランナーもいないのに?撹乱してるつもりか?)
不思議なことをする少女に訝しげな表情を浮かべつつも、配球は変えないバッテリー。バントであるはずがないと割り切り定位置で守らせる。
投球はストレート。にこはそれにバスターのようにバットを引くがスイングしない。
「ボール」
「え?」
際どい高さに決まったボールだったが判定はボール。キャッチャーは不服そうだったが剛はしてやったり顔だ。
(最初の四球はにこへのもの。たぶんにこが小さすぎて縮こまってるんだな。それでさらにはバントの構えを最初に見せられたらより小さく見えてしまう。しかしこれはまだ未熟な中学生だから通じる戦法。レベルが上がるにつれて使えなくなっていく。
(まずは塁に出てもらわないと。それから考えていく)
狙い通りの四球で出塁。続く真姫は先程の打席はセンターフライだった。
(真姫なら打てる可能性は十分ある。頼むぞ)
ストレートにバッチリタイミングを合わせた。だが打球は伸びずライトフライ。
(海未、バントで)
(わかりました)
1アウト一塁だがここはアウトカウントを使ってでも進塁させる。これで2アウト二塁となり打者はことり。前の打席はかすりもせず三振だった。
(さて、本当にうまくいくのかね)
半信半疑な
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