51 大阪
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笹山は、藤木と永沢の姿が目に入っていた。
(藤木君・・・、そうだ、藤木君誘ったら喜ぶかな・・・?)
笹山は藤木を誘おうと思った。そして藤木の席に行く。
「藤木君、永沢君」
「さ、笹山さん・・・、何だい?」
藤木は笹山に声をかけられて緊張するように反応した。
「城ヶ崎さんのピアノ応援に行かない?場所は大阪でヒデじいがバスで運転するし、ホテル代も花輪クンがお金を出してくれるから心配はないわ」
「え・・・、いいのかい?他に誰が行くの?」
「私と花輪クンにリリィさんとさくらさん、穂波さん、野口さん、そして長山君よ」
(笹山さんにリリィも行くのかい!?こりゃ、楽しくなるぞ!!)
「うん、是非行くよ!」
その時、永沢が横槍を入れた。
「藤木君、君もしかして城ヶ崎のピアノじゃなくて笹山さんにリリィと一緒にいられるから行きたくなったんだろ?」
「え・・・!?あ、いや、そんなことないさ!!城ヶ崎さんのピアノが楽しみだよ!!」
藤木は慌てて誤魔化した。
「いいじゃない、私も藤木君と一緒に行けるなら嬉しいわ」
藤木は笹山の一言でえっ、と思った。もしかして笹山は自分の事を大事にしてくれているのかと思って声をかけたのではないかと考えた。以前、藤木はクラスメイトの西村たかしの犬の親犬の家に行って、親子の絆の大切さを知り、そしてたかしの犬のタロとみぎわの犬・アマリリスが仲良くなったところを見た。そこからリリィや笹山は自分の事を本当に大事に思ってくれているのかが気になっていたのだ。
「ありがとう、笹山さん・・・。永沢君、君も行くかい?」
「僕は嫌だね。何で僕が城ヶ崎なんかの応援に行かなきゃいけないんだい?僕はアイツ嫌いなんだ。嫌いな奴の応援なんてすると思うのか?」
その時、城ヶ崎が文句を言う。
「別に行きたくないなら来なくて結構よっ!あんたが来てもやる気なくなるだけだしっ!」
「別に行こうとも思ってないさ!」
二人は「ふん!!」とお互いそっぽを向いた。
(もう二人ともいい加減にしてくれよ・・・)
藤木は二人の口喧嘩に呆れていた。こうして城ヶ崎の応援に行くのは花輪、長山、まる子、たまえ、野口、リリィ、笹山、そして藤木と決まった。
「それじゃあ、これで決定ね。これで大阪が楽しみになったわ」
ところがそこに小杉がものすごいスピードで現れた。
「大阪だって??おい、俺も連れて行ってくれよ!!そこで本場のたこ焼きやお好み焼き、あとうどんに串カツ、いろいろ食いてえぜ!!」
また食べ物の話か、と呆れる一同だった。小杉は食べることばかり考えており、時には人の食べ物さえ強奪しようとする図々しいところがあるので皆は迷惑がっていた。笹山は手作りのマフィンを藤木に食べてもらおうと誘ったら小杉が聞きつけ、沢山食べられてしまい、誘ってもないの
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