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ヘタリア大帝国
13部分:TURN2 連合艦隊司令長官その一
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 韓国が推すのはこの人物だった。
「あの人が一番いいんだぜ」
「ちょっと、幾ら何でもそれは無理でしょ」
 だが、だった。その彼にだ。同じ陸軍の軍服の台湾が顔を顰めさせて突っ込みを入れた。
「山下さんは陸軍長官じゃない」
「それがどうしたんだぜ?」
「どうしたもこうしたもよ。海軍長官は即ち連合艦隊司令長官よ」
「陸軍長官も陸軍総司令官を兼任してるんだぜ」
「つまりそれだと軍の全権を一手に担うってことじゃない」
「山下さんならできるんだぜ」
 韓国はとにかくだ。山下を推してやまない。
「あの人か。若しくは平良さんなんだぜ」
「平良さんは今怪我しておられるでしょ」
「だから駄目なんだぜ?」
「そうよ。それに山下さんもね」
 その人物もどうかとだ。台湾は話す。
「陸軍長官だけで大変だから」
「海軍長官もというのは駄目っていうんだぜ?」
「そうよ。あの人も駄目よ」
 こう言うのだった。
「あの人はね。艦隊を指揮されたこともないから」
「うう、それはとても残念なんだぜ」
「私だって。山下さんは公平で真面目で清潔だし」
 それが山下の性格だというのだ。

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