第五幕その三
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「微妙なことで変わるんだよね」
「そうそう、本当にちょっとしたことでね」
ダブダブも言います。
「変わるよね」
「気温がちょっと違うと」
ここで言ったのはポリネシアでした。
「味が変わるから」
「今年の三月は寒かったから」
「そのせいじゃないかしら」
チープサイドの家族も言います。
「それで虫達の味が変わった」
「そうじゃない?」
「ううん、あれだけ寒いと」
ホワイティも三月の寒さを思い出します、今は暖かくなっていますがそれでもあえて思い出したのです。
「虫の体調も変わるしね」
「僕は虫は食べないけれど」
それでもとです、ジップは言いました。
「食べものって確かに些細なことで味や匂いが変わるね」
「そうそう、それはね」
チーチーはジップの言葉に頷きました。
「すぐに変わるね」
「だから虫もね」
ガブガブも言いました。
「味が変わるんだね、僕も虫は食べないけれどね」
「まあ気候が原因なら」
老馬も言います。
「調べるのは簡単かな」
「というか土とか草とかお水の種類は一緒だよね」
「変えてたら変えたって学校のそうしたところから報告あがるよ」
オシツオサレツはこのことに気付きました。
「だったらね」
「その報告調べたら?」
「うん、そうだね」
また言った先生でした。
「土や草を変えたかどうか事情を調べよう」
「どういった土を入れたか」
「それをだね」
「調べてそしてだね」
「確かめるんだね」
「うん、そうしてね」
そのうえでというのでした。
「小鳥君達に話そうね」
「そうだね、それじゃあね」
「今からね」
「そこを調べて」
「そのうえで」
「例えば園芸部が庭園に入れる土とかね」
そうしたものをというのです。
「調べていこうね」
「よし、それじゃあね」
「今からだね」
「そうしたこと調べよう」
「学園に仕入れている土とか草をね」
「その種類を」
「それが変わっていたら」
それならというのです。
「味も変わるから、ただ」
「ただ?」
「ただっていうと?」
「うん、何かね」
また言った先生でした。
「今回の理由は大体わかったよ」
「気候だね」
「そのせいだね」
「寒いから虫の調子も変わっていて」
「味もなんだ」
「うん、変わっていたんだよ」
こう言ったのでした。
「そのせいだったんだよ」
「よし、謎は解けた?」
「まだそこまでははっきりしないけれど」
「若し学園全体の土や草が変わってないなら」
「そこね」
「気候ね」
「そうだね、しかし思うことは」
また言った先生でした。
「前から知っていたにしても」
「それでも?」
「それでもっていうのね」
「気候が変わると何かと変わることは」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ