111部分:TURN11 エイリス女王その五
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TURN11 エイリス女王その五
「エイリス本土だけでも守らなければなりません」
「だよな。だから第一はドクツだな」
「あの国を倒さねばなりませんね」
「その通りです。この世界を正しく導ける国はです」
その国こそだ。何処かというと。
「我がエイリス帝国だけなのですから」
「ああ、だから勝とうぜ」
「この戦いも」
イギリスと妹は二人でだ。セーラの誓いに応えた。そうしてだった。
エイリスはすぐに総動員令を発布し予備役の将兵や艦艇を動員してだ。臣民を軍事に重点を置いて配した。そして植民地の艦隊も可能な限り本国に集められた。
湊にも艦艇が次々と集る。それを見てだ。
ネルソンはロレンスにだ。こんなことを言った。
「威容だな」
「我がエイリス艦隊がだな」
「そうだ。これだけの数があればだ」
「我々は勝てるな」
「エイリスは決戦に敗れたことはない」
ネルソンは断言した。このことをだ。
「危機に瀕した我が国は最大の力を出す」
「その通りだ。しかしだ」
「ドクツは強いか」
「あの強さは本物だ」
今度はロレンスが断言した。ドクツは本当に強いとだ。
そしてだ。こうも言うのだった。
「それだけに。少しでも油断をすればだ」
「敗れるのは我々だな」
「そうだ。勝敗は戦いの常」
「勝つこともあれば、か」
「敗れることもある」
ロレンスはこの冷徹な現実をだ。親友に告げたのだ。
「それは我々とて同じだ」
「エイリスも敗れることもある」
「油断すればな。ただしだ」
ここでまた言うロレンスだった。
「国力では我がエイリスはドクツを圧倒している」
「植民地の富故にな」
「我が国は日の沈まぬ帝国だ」
エイリスの通称だ。そしてこの通称は伊達ではなかった。
「あらゆるものが手に入り他の国を指導してきた」
「その通りだ。それはな」
「その国力は。後発のドクツを凌駕している」
それもだ。遥かにだというのだ。
「近頃はガメリカが成長してきているがな」
「ガメリカ。あの国か」
「そしてソビエトもあるにしてもだ」
だがそれでもだというのだ。エイリスの力はまだあるというのだ。
この話をしている二人のところにだ。今度はモンゴメリーが来た。彼は穏やかにこう二人に言った。
「どうだ。訓練や整備は順調か」
「はい、御安心下さい」
「全ては順調です」
「それは何よりだ」
二人のエイリス式の敬礼を受けたうえでの言葉を聞いてだ。モンゴメリーは微笑になった。
そしてだ。こう言ったのだった。
「ではこのままだ」
「ドクツとの戦いの準備を進めましょう」
「まずは北欧、そしてオフランスになりますが」
「まさかとは思うがだ」
どうかとだ。ここで言うモンゴメリーだった。
「マジノ線が破
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