暁 〜小説投稿サイト〜
とある3年4組の卑怯者
50 親子(たいせつなひと)
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 学校で藤木と永沢はたかしに声をかけられた。
「藤木君、永沢君。お母さんと相談したところ、明日学校から帰った後、タロのお母さんに会いに行くことにしたんだ。予定は大丈夫かい?」
「うん、いいよ!」
 藤木は承諾した。
 一方、みぎわは花輪に迫っていた。
「花輪くう〜ん、明日西村君の家に行くんだけどお〜、一緒に行きましょうよお〜」
「So・・・Sorry,Baby,明日は僕は別の用事が入っていて行けないのさ・・・」
「あらあ〜残念・・・」
 みぎわは落ち込んでしまった。

 放課後、藤木は自宅に戻るとランドセルを置き、たかしの家へと向かった。たかしは既に飼い犬のタロを連れており、出かける支度は整っていた。たかしの母とまる子もその場にいた。
「やあ、西村君、さくら」
 そして藤木はたかしの母にも「こんにちは」と挨拶した。
 そして、みぎわと永沢もやって来た。みぎわはアマリリスも連れてきていた。タロとアマリリスはお互い「ワン!」と挨拶しながら近づいた。

「よし、そろったね。それじゃあ、行こうか!」
 こうして一行は西村家を出てタロの親犬がいる家へと向かった。
 
 歩きながら、タロとアマリリスは仲良く歩いていた。まる子がそれを見る。
「タロとアマリリスって仲いいねえ。知らなかったよ」
「私達も驚いたわ。ねえ、西村君?」
「そうだね」
「たかし君、みぎわさんとこの際いい友達になれるんじゃない?」
「ちょっと、さくらさん・・・!私には花輪クンという人がいるのよ!」
 みぎわは恥ずかしくなって言った。
「いや、そういう意味じゃなくて・・・」
 まる子はどう釈明すべきか苦労した。

 15分ほど歩くと、一軒の家に着いた。
「ここだよ」
 たかしが到着したことを伝えると、インターホンを鳴らす。そして、一人のおばさんが現れた。
「おばさん、こんにちは!今日は友達も連れてきたんだ!」
「あら、たかし君、そうなの?皆さん、こんにちは」
「こんにちは!」
 皆もおばさんに挨拶する。
「ワン、ワン!」
 1匹の立派な犬も出迎えた。おそらくたかしが言うタロの母親の犬だろう。タロも反応する。
「ワン!」
「はは!タロ、お母さんと会えて嬉しくなってるよ!」
 たかしがこの光景をみて微笑ましく思った。その時、タロがアマリリスを呼ぶように吠える。
「ワン、ワン!」
 アマリリスが「クウン?」と返答した。そして、タロとその母親の元へ行こうとする。
「みぎわさん、きっとタロはお母さんにアマリリスを紹介したいんだよ」
 たかしがみぎわに言った。
「そうみたいね。アマリリス。タロのお母さんに挨拶するのよ」
「ワン!」
 みぎわはアマリリスの縄を首輪から外してタロとその母親の元へ行かせた。
(タロのお母さんはタ
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ