悪魔のアグリーメント
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達が撃たれた巨大ビームで起きたショッピングモールの崩壊から逃れるために、シャロンを連れて一階に退避していたケイオスが恐らく彼女を逃がした後、こっちに戻って来たのと同時にフレスベルグにレンチメイスで渾身のアッパーをかましたとのことだ。その一撃はフレスベルグの顎を盛大に粉砕したらしく、遠目でだがフレスベルグの口の下半分の歯が血だらけで粉々に砕けていた。なんというか……見ててすっごく痛々しい。
「キキキ……貴様ァ……! オレサマの歯を……!!」
「だから?」
「なんだと!?」
「あんたはここで終わる。もう二度と食べられないんだから、口が砕けようがどうでもいいじゃん」
「フザけたことを! まだまだ喰い足りないんだよ、オレサマはぁあああ!!!」
ブチ切れたフレスベルグが猛毒の羽を放射状に発射、壁を抉るような散弾が雨あられと降り注ぐ。私達も巻き込まれるほどの攻撃範囲だったが、ケイオスは大きめの瓦礫を盾にして凌ぎ、私とラグナはドレビン神父が―――
「破ァッ!!」
気迫だけで周囲の瓦礫ごと吹き飛ばす正拳突きを放ち、飛んできた羽を風圧で跳ね返してくれたおかげで助かった。
「フゥ〜……。……ふむ、この程度しか力を引き出せなくなっているとは、私でさえ時の流れには逆らえないということか」
多分、老化のことを言ってるんだろうけど、あれで本調子じゃないこと自体驚きだ……。……ふと思ったけど、マキナの知り合いって地味に超人ばかりな気がする。ビーティーもサイボーグとはいえ十分超人に値するし。……まぁ、考えてみればマキナもあんな短期間で医学や薬学を身に着けてたし、類は友を呼ぶということかな。
なんてことを考えている私をよそに、戦闘は進行していく。盾にした瓦礫にレンチメイスをぶつけ、さっきやられたことをそのままお返しするように粉砕された瓦礫の破片が嵐のごとく上空のフレスベルグに襲い掛かる。だがフレスベルグは柔軟かつ素早い動きでそれらを避け切り、無傷のまま凌いでしまった。
ギリリリィッ!!
「ゲ!? マジかよ!」
しかしケイオスは相手が回避に専念している間に接近し、フレスベルグに太陽の力を感じる鎖を両腕から発射、巨鳥の全身を絡め……じゃなくて突き刺した。
「こういう時は……串刺しだね、わかるとも」
「イッテー! なんだこれ!? 刺さった所から浄化している!?」
「この鎖はブリガンディア。フェンサリル南方の強い砂漠の太陽を長年浴びた太陽結晶が構成した、浄化と破邪の鎖。あんたみたく心底腐ってる奴には、これは相当効くよ」
「今まで隠してた切り札か……だがこんなもの!」
「ッ……!」
鎖を外そうとして今まで見たことが無いスピードで空を飛び、ケイオスを振り落とそうとするフレスベルグ。ケイ
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